リノベーション計画の初めに

ユーザー 環境創作室杉 杉 匠一 の写真

本来リノベーションとはリフォームに比べて、劣化した部分などを直すというよりも、使い勝手や好みに合わせて一新するイメージが強いと思います。とはいえまずは現状建物の状態を把握しておかなくてはいけません。その為には床下と屋根裏なども実際に見てみないとなりません。これは計画の初期に行うべき内容です。
写真は以前にリノベーションを手掛けたお宅の工事前の床下です。築15年程度ということもあって綺麗です。断熱材や防湿のコンクリートも施してありますし通気も良いようです。

対してこちらは、まもなく着工する築40年程のお宅です。築年数や外観の劣化状況の割には良好だと思いましたが、先の写真とは随分と状況が違います。当然最低限行わなくてはならない内容も変わってきます。経年劣化以外にも、この位の築年数の建物だと、まず床下には断熱材は皆無ですし、壁や屋根裏も無いに等しい事が多いです。新耐震基準も満たしていないと思った方が良いでしょう。床下や壁の通気が悪くてカビだらけという事もあります。そうなれば、まずはこれらの改善を計画しなくてはなりません。工期も費用も掛かることなので、初期段階で確認をしておかないと、本来目指していたリノベーション内容が後々大幅に縮小されてしまい「がっかり」という事にもなりかねません。

最近竣工したリノベーション事例です。