壁紙について

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

防火構造以上の木造の住まいをつくることが多い。

法規上の防火認定があるため内装下地はほとんどが石膏ボードになる。

そこで仕上げを決定するのだが、防火構造での予算アップがあるため、

内装仕上げは経済的な壁紙とすることがある。

壁紙は目地目立ちと出隅コーナーの擦り切れの印象が強く(ビニールクロスの公団に約10年の在住経験より)、目地の出ない寒冷紗張り水性アクリル樹脂塗装を多く使用してきたが、塗装手間が高額(材工2500円/㎡程度)となってしまったからという理由がある。

使用する壁紙は一般クロス(1000番台)というものだが、材工1000円/㎡からは大変経済的でもある。

今では機能性や環境性も製品仕様に大きく影響している。

造形性のよい塩化ビニール樹脂を発泡させ裏打紙に貼付けているものが主流である。

一時期、塩化ビニールの焼却(ダイオキシン発生)が問題となりオレフィン樹脂が環境配慮ということで出回ったが、壁紙リサイクル率の向上で主流を維持している。

抗菌や耐久、防汚のために樹脂シート(エバール等)を表面に貼り付けた製品もある。

樹脂(オレフィン等)の表面強化のためにEB(電子線)を照射したEBクロスなるものもある。

環境クロスと言われるものは、紙(パルプ、ケナフ、コットン等)、和紙、布等の環境負荷の少ない表層材に裏打紙を貼付たもの。

珪藻土クロスは表層紙に珪藻土を漉き込んだものだという解説。

紙の表層紙には樹脂(アクリル等)印刷シートを貼り、模様はプレスでつくる。

塗装壁紙(ルナファザー、オガファザー等)に近い。

和紙や布の表面の撥水、防汚はシリコン樹脂のローラー塗布となるため機能性は劣ると考えて良い。

住環境には様々な新しい素材(様々な樹脂)や技術が生まれている。

しかし、提供される情報はますます少なくなり、サンプル帳にあるべきサンプルは印刷となり、耳慣れない樹脂の名称が書かれている。

機能も抗菌、表面強化、防汚、自然素材という曖昧性の大きな言葉の表現となる。

環境問題という理由でそのサンプル帳も貸出制となってきているメーカーもある。

信用と選択というベルトコンベアーに乗れば当たり外れのないとことに行き着くとは思うが、疑いの強い設計者にはある程度の納得が必要となる。

知識と感性をもって納得したものをクライアントに提供したい。