ヒートブリッジ

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 ヒートブリッジ(heat bridge)は文字通り熱の橋で、熱橋(ねっきょう)といいます。建物の外壁部分は内外の温度差を遮断するために断熱材を使うわけですが、これをくまなく施工するということはできません。たとえば木造などの建物で、所謂充填断熱という、躯体部分に断熱材を使う方法ですと柱や間柱部分は木材といえども熱を伝えやすいので、この部分を通って熱は伝わっていきます。この部分を熱橋-ヒートブリッジというわけです。コンクリートの建物では外壁のコンクリートに直交している壁は、内部に断熱を施していてもその部分で断熱材を切断しますので、この部分もヒートブリッジになります。そのほか外壁部分の内側にコンセントなどを設けてもこれは断熱欠損となります。
 このようなヒートブリッジは結露の原因となったりします。躯体の外側に断熱材を施工する場合は、このようなヒートブリッジ部分は少なくなります。ただ、このヒートブリッジの解消は当然コストに影響していきますので、総合的に判断して設計することになります。
 それほど寒くない東京などでは、あまり神経質にならなくてもよいとは思います。