ラーチ合板

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 ラーチ合板というお題を頂戴しました。
 まず、合板とはなにかというお話から始めましょう。合板という言葉は、皆様よくお聞きになると思います。東急ハンズのようなDIYのお店でも売られていますよね。主にラワン合板が多いですけれど。
 合板は、木をちょうど大根のかつら剥きのように薄くスライスして、それを繊維方向が直交するように何枚か貼り合わせて厚い板にしたものです。直交にするのは反りなどの防止のためですが、LVLと呼ばれる合板は繊維方向を同じにして作ります。用途は柱のような軸方向に力が加わるようなところでの使い方になります。
 で、ラーチ合板とは何ぞやですが、使われる木がラーチという針葉樹であるということで、このように呼ばれます。木は皆さまよくご存じのように針葉樹と広葉樹とがありますが、一般的に建材としては針葉樹が多いです。針葉樹はまっすぐに直立して育ち、また生育も広葉樹に比べて早いので、人工的な植林にも向いています。幹がまっすぐということは、建築材料としてはとてもありがたい長所です。(昔の電柱にも使われました)
 ラーチという木は主に北米やヨーロッパで生育するもので、日本でいえばアカマツ、カラマツなどがそれにあたるでしょう。この針葉樹で作られた合板は一定の基準に適合したものが構造用合板として使われています。木造住宅の壁の外側に貼って耐力壁として使ったり、床の仕上げ材の下地として使ったりします。これらは、表面的にはあまり美しい仕上がりにはなっていませんので、造作材として使う場合は工夫が必要です。(最近は内装用としても使われるものが生産されています)先に述べましたラワン合板は広葉樹の合板ということになります。このほかに天然木化粧合板と呼ばれるものがあり、これらは造作や家具に使います。米松、なら、せん、バーチなどいろいろあります。これらは木目を生かして建具や造作に使うと効果的です。また、コンクリートの型枠用として使われる所謂コンパネというものがあります。
 日本ではラーチ合板は構造合板と同義語として使われています。