設計には二つのプロセスがあるんです!
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昨日の午後からは、事務所でカンヅメでした。
それもそのはず。
二つの家づくりが、実施設計の最終章にさしかかっているからです。
たくさんある図面を、一通りチェックする必要がありました。
ちなみに。
実施設計って??
と思われた方に、少し説明していきます。
(ご存じの方は読み飛ばしてください)
建築家に家づくりを依頼すると、設計(家の内容を決めて図面にする)
のプロセスは、大きくわけて、2つに分解できます。
基本設計と実施設計。
基本設計では、家の大きな方向性を決めていきます。
間取り、外観デザイン、仕上げ、キッチン等の仕様などなど。
こちらの設計が完了すれば、家をつくることも可能です。
家を建てる前に、確認申請という法に適合しているかを
確認してもらうプロセスがあるのですが、こちらで手続きできます。
この図面で、工事してしまうことも。。
そういう言い方すると、ダメなの??と思いますよね。
強いて言えば。。。
できないことはないけど、それでは、大雑把すぎる。
という感じが適切かなと思います。
大雑把になってるということは、
現場で、造る側が、都合のいいように解釈して、
造ってしまうことも。。。。
決めてないんだから、「一般的」でいいんじゃない?って。
さらには。。
勘違いが発生することもあり得ます。
こういったことを避けるためにも、実施設計は大事です。
じゃあ。実施設計って??
端的に言えば、細かなことも取り決めをする設計です。
キッチンの位置って、この壁から、この位置に配置してください。
ここの有効寸法は、必ず、この寸法にしてください。
壁の仕上げが切り替わるのは、ここからです。
この棚の高さは、この寸法にしてください。
窓は、この寸法じゃないと入らないです。
断熱材は、ここまでしっかりと入れてください。
などなど。
細かいけど、とっても大事じゃないですか?
基本設計では、出てこないかもしれない内容です。
私は、家をつくってしまう前に、こういった細かなことまで
しっかりと理解、イメージしていただきたいと思ってるので、
おそらく、その辺の建築家よりも、打ち合わせ回数や
コミュニケーションの回数が多いと思います。
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とある家の図面です。
ビルとかじゃないですよ!
実は、結構、分厚いんです。
木造の戸建て住宅の図面なんですけど。
分厚いことに意味があるとは思っていませんが、
ここまで、しっかりと図面にしておかないと、
お客様は、、もちろんですが、私も納得の家に
することが難しくなると思っています。
ちなみに。
私と家づくりされたお客様は、
よく図面を見ていただきますし、内容の説明もしていきますので、
その辺の素人の方より、建築にとっても詳しくなったりします(笑)
でも。
自分の家のことって、他人任せじゃなくて、
自分でもしっかりと理解、納得しておくとよいと思います。
そういったプロセス。大事にしてます。