今回のお題:土地が売れない場合の対策(No.3261分)

ユーザー 窪寺弘行・建築計画事務所 窪寺弘行 の写真

今回のお題:土地が売れない場合の対策(No.3261分)

土地が売れない場合の原因として、下記が考えられます。

1. 価格条件、土地面積条件による。
2. 自然条件(日照、通風、変形・傾斜地、軟弱地盤等の自然環境)の問題による敬遠。
3. 周辺環境(騒音、道路条件、近隣建築物・施設)の問題による敬遠。
4. 諸条件に対して、思い込みによる敬遠。(土地は平たんでなくてはならない、土地は整形でなくてはならない)

私の事務所に不動産関係者・建築計画クライアントの方が土地の件で相談に見えます。
内容は、売れない土地の対策・土地探しの協力依頼等ですが、売れない土地の対策として私の場合、その土地に対しての設計例(家族構成、条件等は想定)を作成します。この土地だったらこのような設計ができ、このような暮らしができるといった内容を提案し、その土地に興味を持ってもらうようにします。
また、建築計画中のクライアントは上記No.4の諸条件に対して、思い込みによる敬遠が多いため、やはりその土地に対して、設計例・暮らし方の提案をスケッチ等で提示します。
このような方法は時間・労力はかかりますが、最も効果的にその土地を理解してもらううえで有効です。
特に住宅の場合、土地と家(建築物)は一体的なものであり、土地の秩序を読み取り、その土地がどのような建築(住宅)を要求しているのかを考えることが我々建築家の役割であり、それをクライアントに示すことが重要なことと考えます。
私の設計事例に、「諏訪湖の見える傾斜地に建つ家」という計画案の事例があります。
これは一般的には敬遠されがちな傾斜地という悪条件の土地に対しての暮らし方提案です。
このような計画案を参考にその土地に対する理解を深めてもらうことにより、売れない土地が蘇ることもあるかと思います。