木造がいい?鉄骨造がいい?

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日、とある現場で、建て方でした。

でも。

なんだか、いつもと違う感じですよね。

それもそのはず。

こちらの建物は、木造ではなくて、鉄骨造ですので。

工場で精度高く加工してきた各部材を、丁寧に組み上げていきました。

敷地内に、レッカーが入らなかったこともあって、

大変な作業になっていましたが、慣れたもんです。

鉄骨造もやるんですか?

という声が聞こえてきそうです。

もちろん。

住宅で、鉄骨造はなかなか厳しいのですが、

それ以外の用途であれば、やりたいことに合わせて、

鉄骨造やRC造もやったりしますよ。

ちなみに。

「住宅で、鉄骨造はなかなか厳しい」

これって、温熱性能のことを理解しているプロであれば、

共通の認識です。

なので。

よほどの事情がない限り、鉄骨造の住宅はオススメしません。

鉄骨造のいいところって、柱と柱の距離を大きくとれるので、

間取りの自由度が高いことと、耐震性にあります。

ただ、最近は、構造計算をしっかりする+特殊な工法を採用することで

木造でも、鉄骨造なみのことができるようになってきてます。

ただし、「普通の」木造しか知らないと、同等にはできませんが。。

そして、先ほど書きましたが、温熱の性能ですね。

簡単にいうと、断熱性能の確保が難しいんです。

鉄骨造の場合、構造の鉄骨部や基礎のコンクリート部が、

外気に触れる状況をつくってしまうと、冬場、家全体に冷気がまわります。

外断熱してるから大丈夫。

だなんて、断熱材で、全てを包み込むことができないので。。

一番のポイントは、構造の鉄骨が熱を伝えやすいことにあります。

木は、熱を伝えにくいんですよね。

木部は、少し冷えたとしても、それが中へと伝わっていくことは

鉄骨に比べると、よほど少ないんです。

冬寒いだけだといいのですが。。。。

問題はそれだけにとどまらないんですよ。

もし。

家を鉄骨造にするのであれば、いろんな構造を取り扱える

専門家に相談しながら、採否を決めることをオススメします。

家って、日常を過ごす場所ですので、

心地よく暮らしていただきたいですから。