住宅完成までの流れ

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

住宅完成までの流れをざっとご案内しましょう。
まず、設計をどうするか悩みますよね。日本では多くは住宅メーカーに依頼することになると思いますので、この場合ですとほとんど住宅メーカーの営業の方が色々と動き回ってくれると思いますが、住宅メーカーでは飽き足らずに設計事務所に設計と監理を頼みたいという方には、ここで書く手順あるいは進行具合を頭に入れておかれるとよろしいかと存じます。
まず、設計事務所を探さないといけませんよね。自分たちの考えをよく理解してくれる設計者に出会う方法はなかなかに難しいものです。各地の建築士会や事務所協会などでも紹介してくれると思いますし、多くの設計事務所がきれいなホームページを作られていると思います。(私のところのように全く手入れをしていないところは珍しいでしょう。苦笑_〆(´Д`ll)ハハッ)それをご覧になって、候補を探されるのも一つの方法です。で、うまい具合に素敵な信頼のおける誠実な方と出会われたら、まず敷地を見ていただきます。それから希望事項をじっくりと聞いてもらいます。そして敷地の測量をしてもらって、その敷地図に計画案を入れてもらいます。この計画案については費用をいただくという事務所もあれば、この段階は無報酬ですというところもあります。これはあらかじめ確認しておかれるのがよろしいでしょう。本来は人が作業をするのですから無報酬というのはあり得ないのですが、仕事を取りたいということから持ち出し、あるいは営業費のようなものだから費用はいただかずにやろうというところもあるでしょう。ちなみに亡くなられた高名な住宅作家の宮脇壇さんはお金をいただかないと一本も線は引かないと言っていました。そしてこの計画案をたたき台にして色々と議論をして修正したり変更したりして基本設計というものが出来上がります。この時に工事も含めた工程表も作成してもらいます。
ここまでくるとほとんどの事務所は設計監理契約書というものを取り交わすことになります。これには、支払いの時期や金額を決めたり、設計事務所はどのような成果物を施主に提供するのかが明記されます。協力事務所を使う場合は、どういう事務所なのかも記載された重要事項説明書が契約に先立って提示されます。そうすると実施設計という段階に入ります。これは正確な見積もりをするのに必要な細かい情報が入れ込んである図面や仕様書ですので、これが実際の建物の元となる図面になります。そしてこの図面作成途中で確認申請をいたします。確認申請が下りて実施設計が完成すると何社かに見積もりをしてもらい、施工業者を決めます。この段階で費用の調整のための設計変更などを行う場合もあるでしょう。そしていよいよ着工となります。着工に当たっては地鎮祭というものをすることが多いです。これは宗教的なものですが、ほとんどは神道のやり方で行われます。これには伊勢神宮の系列、出雲大社の系列とあります。ほかにキリスト教、あるいは仏教というものもあります。いずれも土地に手を入れることから、工事の安全などを祈願して行われます。これらの段取りは工事業者に手配してもらうことも多いです。工事中は定期的に打ち合わせ会議を設けることもあります。そうすると施主は一緒に作り上げていくという楽しみで心わくわくするものです。完成して引き渡しを受ける前には検査をします。細かくチェックして直してもらわなくてはいけない部分は記録に残して、直し工事をしてもらいます。そして完成しますと内覧会をさせてくださいと言ってくる事務所もあります。これは契約時に聞かされていることが多いでしょう。これが次のお客様につながるという意味合いを持っていますので、住宅メーカーなどではほとんど行われるのではないでしょうか。もちろんこれは強制ではないですから、いやであれば断っても構いません。そして工事業者から引き渡しを受けます。この引き渡しの際には大事ないろいろな書類をもらわなければなりません。これについては改めて書きます。