建築家との打ち合わせで話すこと

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

自分たちの住まいの設計を建築家(設計事務所)へ依頼した場合、打合せでまず何から話せばいいでしょうか? 

それは、自分たちが希望する住まいについての思いをすべて伝えることです。 

その思いが具体的でなくても構いません、抽象的でいいのです。 

「明るいリビングがほしい」、「広いお庭を眺められる家がいい」、「家族全員がゆったり寛げる場所がほしい」などなど。 

抽象的なことから私たち建築家が具体的なことへと掘り下げていき、設計のヒントを探っていくのです。 

はじめて自分たちの家を建てるのに、最初から具体的にすらすらと希望する住まいについて話せる人なんていませんので、どうぞご安心を。 

それから、ご夫婦で希望する住まいについて要望や意見が異なることはよくありますが、その際に決して要望や意見をまとめずに食い違うままを私ども建築家に伝えてください。 

打合せ前にあらかじめご自宅で食い違う要望を無理やり一つにまとめてしまうと、必ず一方の要望が打ち消されてしまい、妥協する住まいになってしまうからです。 

建築家は、双方の異なる要望を聞いた上で最善の解決案を提示してくれるはずです。 

その点は、建築家を信頼して任せてください。 

ですので、決して自分たちで早計な結論(答え)を出さないように。 

ちなみに私の設計事務所ではオリジナルの冊子「住まいづくりのカルテ」を作成していて、この冊子をご夫婦にそれぞれ1冊お渡しして記入していただいています。 

もちろん、ご夫婦間でのお話し合いは大切ですし、要望がはじめから一致していれば申し分ありませんが、要望が異なればそのままで結構ですので、それをお伝えください。 

もし、言葉で伝えることが難しければ、気になる写真や画像をプリントアウトしてそれらを建築家へお渡しすることもお勧めです。