住まいの価格を考える

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

新型コロナ禍、ウクライナ戦争等気持ちの晴れない毎日です。

これに起因して木材を初めとする材料価格の高騰、半導体供給遅れによる施工延滞など

住まいづくりを始めたいと考える気持ちを抑え込むようです。

まして坪単価はこれくらい必要ですと言われるとますます一歩が踏み出せません。

この坪単価ですが、防災、環境負荷低減、IT化等官民が推し進める施策により上がっている側面があります。

国は耐震や環境負荷低減に対するランク付けを行って法令や補助金等を使い住まいづくりを誘導しています。

耐震も環境負荷低減も大切で、ランク付けも指針にはなりますが、詳細な住環境や設計の工夫などが抜け落ちたものです。

坪単価はあれもこれもと考え、勧める人たちが上げています。

設計事務所へは、メーカーに無い発想や自由度を求めてくる場合が多くあります。

設計事務所の仕事は発想や自由度だけでなく、住まい手の住環境や生活環境にあった耐震や環境負荷低減を話し合い、材料の費用対効果を話し合い、住まいづくりを住まい手にとって唯一無二のものにします。

住まいのLCC(ライフサイクルコスト)も考えなくてなりません。

修繕、取替などのコストも知っておく必要があります。

住まいづくりを知り、価値観を設計者と考えていくことで程よい価格の住まいが出来るものと考えます。