狭小住宅は恥ずかしい?

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

どのくらいの住宅を狭小住宅と言うのか私にはわかりませんが、狭小住宅が恥ずかしいなんてことは決してありません。 

むしろ胸を張って自慢してもいいくらいです。 

狭小住宅と呼ばれる住宅は、おそらく東京や大阪といった大都市に限られたエリアにあると思いますが、その理由の多くは土地の価格が異常に高いということが挙げられます。 

そのことがわかっていながら土地の高い場所をあえて選んで住むには、住む人に明確な理由があるはずです。 

私の今までの経験から言うと、その場所に特別な愛着があり、住み慣れた場所だからとか、お子さんの教育(小学校や保育園)を考慮したからとか、他にもその建て主にとってこのエリアに家を建てることが優先順位として高いということは、よくあるケースです。 

このような建て主は、家の広さにそれほど執着しておらず、自分たちの好きな場所で家族が楽しく暮らせる家であれば良いという考えを元々持っていらっしゃるので、狭小住宅に対する抵抗がなく、むしろポジティブなのです。 

そういうお考えの建て主なので、建築家(設計事務所)へ設計監理を依頼されることが多いと思いますし、建築家(設計事務所)もこのような建て主のために限られた条件のもと、最良の住まいを設計することに自分たちの存在意義を見い出だしているのだと思います。