ガルバリウム鋼板のデメリット

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ガルバリウム鋼板、デザイン性も耐久性も良く、屋根にも外壁にもよく使用する素材です。基本的にはほとんどデメリットは無いと思っていますが、あえて挙げるとすれば・・・

・屋根勾配は1/10まで:
瓦などはもっと勾配を求められるのでデメリットとして挙げるのはかわいそうではありますが(笑)最近はもっと緩い勾配にできる、木造下地での飛火認定を取得したシート防水があるので、デザイン上なるべく緩い勾配にしたい場合などはそちらを採用することもあります。

・端部のディテールに悩む:
普通に、板金屋さんのセオリー通りに任せていると、ものすごく野暮ったいディテールにされてしまうことがあるので(笑)特に外壁の出隅や、窓サッシ周辺には気を使います。なるべく見付面を小さくしたり、エッジを立てて折り込んでもらったりと、その都度のコンセプトに応じて色々なディテールを考えることになります。 左官や吹付けなどの仕上げの際には無い悩みですね。

・小さいキズが命取り:
ガルバリウム鋼板自体の耐久性は悪くないのですが、小さな引っ搔き傷が入ってしまうとそこからサビが発生したり、固いモノがぶつかったりするとヘコんでしまったりと、比較的固いけどキズには脆いイメージですので、不特定多数の人の出入りがある場所への使用には気をつけたいですね。 また通常使用でサビに強いとはいえ、海に近い場所での使用は避けた方が良さそうです。もし海に近い場所で板金仕上げが希望の場合は、(少々お高いですが)アルミの板金を勧めます。

以上、デメリットを挙げてみましたが、個人的にはメリットの方が多い素材であると思います。