間取りだけでは「住み心地」はつくれないという事。動線・収納・外構まで考える「立体的な家づくり」の住まいづくりの建築家的設計論

※計画中の間取りプランと外構プラン(鳥瞰イメージ図作成途中)
暮らしそのものを「立体的」に
設計するということ。
間取り・動線・収納・外構がつくる、
本当に心地よい住まいのカタチ。
家づくりとは、
単なる「建物」を造ることではありません。
ご提案しているのは、
「暮らし」をカタチにすること。
では、その「暮らし」とは
一体どこまでを指すのでしょうか?。
家族の動きや過ごし方
使い勝手の良い収納
家の外側の風景や使い方
間取り図に描かれる線の外にも、
暮らしは静かに、
でも確かに広がっています。
奈良の風土に根差しながら、
一邸一邸の暮らしの計画に向き合い続けてきた
住まい造りから、
今改めてお伝えしたい
「暮らしの立体設計」の考え方について、
少し書いてみたいと思います。
【動線設計】
間取り図だけでは語り尽くせない、
暮らしの「流れ」をつくる。
家族がどんな順序で動くのか。
その「流れ」を読み解くことが、
住まいの快適性を左右します。
〇参考blog〇
整理収納術、家事ラク間取り・収納アイデア・片付け動線提案を。
https://www.y-kenchiku.jp/blog_detail495.html
例えばですが、
■ 朝の忙しい時間帯、キッチンからランドリー、
洗面脱衣室への動き。
■ 子どもが学校から帰宅し、
ランドセルを片付け、手を洗い、リビングへ向かうルート。
■ 帰宅後すぐに荷物をしまい、
買い物袋を冷蔵庫に入れ、
靴を脱いでリラックスモードに入る一連の流れ。
これらは図面上の
「線」というだけではありません。
日々の暮らしの「呼吸」そのものです。
■ 見落とされがちな「動線の落とし穴」
多くの設計者や住まい手の方は
水まわり動線や
家事動線だけを重視します。
しかし、家具や家電と連動した
コンセントの位置やスイッチの配置までは
意識が及ばないことも。
実際には、
・ダイニングでノートパソコンを使うとき
・リビングでスマホを充電しながらくつろぐとき
・コードレス掃除機の充電場所が適所にないとき
こうした「日常の小さな不便」が
積み重なることで、
暮らしの質は大きく左右されます。
■ 動線設計は「未来を見据える」作業。
家族構成やライフスタイルは、
時と共に変化します。
将来的なライフステージの変化も考慮し、
柔軟に対応できる動線設計こそが
長く快適に暮らす事の出来る家の条件です。
【収納計画】
「とりあえず詰め込む」は、後悔の元。
暮らし方から逆算する
計算された収納を。
「収納は多ければ良い」
そう思っていませんか?
確かに収納が少なければ、
物はあふれ、
生活感が前面に出てしまいます。
しかし、むやみに大きな収納を増やすだけでは、
スペースを圧迫し、
動線を妨げ、
逆に不便になることも。
■ やまぐち建築設計室が考える「収納の本質」
まずは住まい手さんの「現在の暮らし方」を
徹底的にヒアリングします。
・家族構成や年齢層
・趣味やライフスタイル
・モノとの付き合い方(買い置き派か、その都度購入派か)
・片付けの習慣やリズム
この内容をそのまま反映するべきなのか
改善して方向性を変えるべきなのかも
十分に検討したうえで
これらの情報を踏まえ、
必要な「数」と「サイズ」を適切に検討し、
単純化した表現で書くと3段階に区分して、
過去・現在・未来という
段階を想定します。
そのうえで「動線」と「使い勝手」を考慮した
配置設計を行います。
■ 具体的な収納提案例
・【玄関土間収納】
ベビーカーやアウトドア用品をスムーズに出し入れできる動線設計
・【ウォークスルーパントリー】
玄関→パントリー→キッチンを直結させた買い物後ラクラク動線
・【ファミリークローゼット】
家族全員の衣類をまとめて管理し、洗濯動線まで考慮
・【リビング近接型収納】
日用品や子どもの学用品を適所に整えることで散らかりにくい空間に
収納は「片付け」のためではなく、
「気持ちよく暮らすため」の設計行為
という事なんです。
【外構・エクステリア】
外と内がつながることで、
暮らしはもっと豊かになるという事。
建物本体が完成したとき、
ここまでできたから、
とりあえず引っ越しというケースもあります。
ですがその際にも一旦建築の計画時に
大凡の外構計画も踏まえて
立体的に住まいを想定した設計を行っています。
ひとまずの引っ越しを済ませて、
家の窓から眺めながら、
実感を得ながら、
更に外構計画を昇華する時間を
ご提案することもあります。
外構は、
来客を迎える「顔」であり、
家族を迎える「玄関ホールの延長」であり、
暮らしを広げる「もう一つの部屋」でもあります。
■ 外構計画のポイント
・【アプローチ動線】
駐車場から玄関まで、
雨の日も快適に移動できる動線を確保
・【リビングガーデン】
外とつながるウッドデッキやタイルテラスで
第二のリビングを
・【プライバシー配慮】
視線を遮るフェンスや植栽で、
心地よいプライベート空間を確保
・【機能性重視の収納エリア】
自転車置き場、ごみストック、
物干しスペースなども美しくデザイン
■ 外構を「後回しにしない」理由
家の計画段階から
外構をある程度まで同時に考えることで、
建物と一体化した美しい佇まいが生まれます。
そもそも家自体(建物)の敷地に対する
「配置計画」が重要なのですから。
外構は「家の外」ではなく、
「暮らしの外側に広がる内側」。
その視点が、暮らしの充実度を変化させます。
暮らしは「平面」ではなく「立体」で
考えるという事。
家を建てることは、
間取り図面を描くだけではありません。
■ 家族の動き
■ 物の収まり
■ 外とのつながり
そのすべてが有機的に絡み合って、
「暮らし」というカタチになります。
「立体的に暮らしを設計する」という視点で、
奈良の風土と共にある住まいを
ご提案し続けています。
建てた後に「本当に心地いい」と思える家にするために。
あなたの暮らしを丁寧に、
確かなものとして一緒に考えてみませんか?
やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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