ウナギの寝床のコートハウス

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

間口が狭く奥行きの長い、いわゆるウナギの寝床のような敷地に計画された住宅です。

いかに光を取り込み、風を通すかという課題に対して外部に対して閉じ、ふたつの中庭を設けたコートハウスにしました。

外観は京町家のように、道路からは庭の様子はうかがえません。

玄関に入ると、一つ目の中庭が飛び込んできます。

光の井戸のようにこの中庭から太陽の光が差し込みます。

もうひとつの中庭は、敷地の最も奥にあり、寝室と和室に面しています。

道路側を除いて他の三方は隣家が接近しているため、1階には個室と水廻り設備を配置し、家族団らんのためのスペースであるLDKを日当たりのいい2階に持ってきたプランとなっています。

2階には屋外テラスがあり、ダイニングと繋がっています。

周囲から視線を遮るように壁やルーバーでテラスが囲まれているので、天気のいい休日の朝には、このテラスで朝食もできます。

また、テラスからは中庭も眺めらるようなプランになっています。

ウナギの寝床と呼ばれるような間口が狭く奥行きの長い敷地の場合、道路側を除く三方からは採光と通風の確保が難しいので、中庭や坪庭を設けたり、天井高さを変えてハイサイドライト、あるいはトップライトを設置してそこから光を取り込み風の通り道を作る方法が有効だと思います。