海沿いの家(三重県鈴鹿)
[夜景、堤防から見るファサード]
2階の海側は薄い床と庇を2m跳ねだし、3面ガラス張りの空間にすることで軽く浮遊感のある
ファサードとなりました。左右に冬用の南テラスと夏用の北テラス、二つのテラスを設けました。
敷地が海岸沿いのため、塩害の被害を心配し建物の構造を強固なものにしたい。
ロケーションを気に入り選んだ土地なので、堤防からの人目を気にせず海の景色を楽しみたい。
弊社が以前建てた美容室(ヴォートルVotre)のお客様で建物を気に入り、ご依頼頂きました。
敷地が伊勢湾に面した堤防沿いのため、塩害を考慮して、壁式鉄筋コンクリート構造(以下、「RC造」)にしました。人の目を気にせず、海の景色を見ながら日々を暮らしたいという要望に応え、2階を居住スペースにしました。内外装ともにコンクリートそのものの質感を残した仕上げの壁や合板の天井は住みながら好きなように手が加えられるゆとりのある建築にしました。RC造は将来リフォームする際、壁の撤去・移動が困難なため、できるだけ無駄のない壁配置のプランになっています。
[車庫前から見た玄関ポーチ]
1階の床は2台分入るビルトイン車庫から1.5m上がり、堤防の道と同じ高さとしました。
1階には玄関の他に書斎があり、ここからも海が見える部屋になっています。
[1階から階段を上がれば目の前に伊勢湾が広がるLDKのワンルーム]
跳ねだしたガラス張りの空間が水平線を床と天井で区切り、より海と空を印象づけています。
[広縁の様な空間は「海と共に過ごす」テーマから生まれたリビングとダイニングの中間領域]
海の近くで県内でも雪の降るような寒い地域のため、LDKの床には深夜電力を利用した蓄熱
式床暖房を設置。
[ダイニングやキッチンから続く床から50cm程下げたピット型のリビング]
跳ねだしたガラス張りの空間やキッチンとは違い、海側の光を制御するため壁で囲み床を下
げてより落ち着いたリラックスして海が見れるリビングを目指しました。仕事を引退したら
憧れの薪ストーブのある生活をしてみたいと希望され、将来的に設置を考えて下準備もして
あります。