P Casa M Felice 春山町

●設計事例の所在地: 
鹿児島県鹿児島市
●面積(坪): 
55坪(施工床面積62坪)
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

外観写真…軒の出75cmの和建築(切り妻屋根 4寸勾配)に、車寄せの片流れ屋根を付けるシンプルな形状と致しました。

全ての材料・色決めを行ない承認発注後、外壁をウォールナット色柄⇒オーク色柄に変更した為、樋や設備配管等と統一感がなくなっています。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

収益事業を第一として、既存グループホームの隣接地に有料老人ホームとの複合施設で計画をスタートしましたが、資金繰りの為近隣地での単独計画となりました。
当初より、施主の建築コスト及び運営経費を安くしたい要望に対して、法律での要求所室数・各室面積は規定最小限としましたが、設計はシンプルな形状とチープな材料を使用しながらも、本来の福祉施設に求められる機能性と思いやり精神を可能な限り織り込みました。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

“使い手が幸福になる為の建築の追求“”という弊社のコンセプトと多数の実績をごらん頂き、また、周囲の評判をリサーチなさった施主のご友人であるコンサルタントより、本事業に対して施主に推薦して頂き、お声掛け頂きました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

お声掛け頂いた当初より建設費削減の為、間仕切壁も一切なく、カーテンでの仕切りをご希望なさる程、事業第一でのプロジェクトでした。
鹿児島市の許認可事業で実際に許認可がされる前に経費(設計報酬)が掛かるリスク回避、また、資金繰りの為断念した有料老人ホームの収益に変わる多種の許認可事業へのエントリー結果を待つ為に実際には、プラン決定の一年以上後に設計を開始致しました。

依頼者は、この福祉事業について施設・運営とも全く経験・知識もございませんでしたので、
介護保険法(、老人福祉法)、建築基準法にて求められる施設の最低限度の設置基準よりご提示・ご説明させて頂き、また、業務契約外である運営上(メンテナンスを含む)のアドバイスもさせて頂き、介護施設として求められるべき機能性と思いやり精神を実現致しました。

依頼者の声: 

『トイレの仕上げ等、機能的にも美観上も素敵で嬉しく思います。また、思いもしない部分まで、管理者・入所者の立場で配慮して頂き有り難く思います。』

その他の画像: 

デイルーム~エントランス…中央に食堂を配置し、その周囲に所室を配するシンプルなプランと致しました。
トップライトの設置、階高のUPによるコストアップを避ける為に、エントランス扉にて採光・換気・排煙・消防の開口を確保しました。
シンプルな空間構成が安価な材料の質感によりのっぺらぼうにならない様に、床材をコストが変わらない同材のマルチストライプ・ランダム張りとしました。

台所…木目調で統一し、明るく和やかな空間としました。機能的にも油汚れ等の清掃のしやすさを考慮しています。

トイレ…石目(トラバーチン)調の設えとしました。

多機能トイレ…木目(オーク)調で、①天井・1面の壁・床を単色②3面の壁を3色としたものを
それぞれコの字に折り曲げて立方体の空間を構成致しました。

多機能トイレ…木目(オーク)調で、①天井・1面の壁・床を単色②3面の壁を3色としたものを
それぞれコの字に折り曲げて立方体の空間を構成致しました。

浴室…奥に別途のリフト付特殊浴槽が設置されます。木造での在来浴室は耐用年数の面で不利ですので、
本プロジェクトでは浴室部分のみ、屋根を除き、鉄筋コンクリート造(基礎の立ち上がりを梁下とした木造)となっています。

洗面脱衣室…転倒時に配慮して、クッションの入った浴室用のビニルシートを床材としています。
壁と天井は湿気による木構造材へのダメージを低減する為に、化粧ケイカル板とアルミ天井材を使用しています。

宿泊室…設置基準最小限7㎡程の広さとなっています。出来る限り採光を取り入れて、かつ、空調設備コストを下げる為に採用したルームエアコンとの収まりの為、
カーテンボックス部分を増した納まりとしています。今後は24時間用の吸気口等も考慮した納まりに発展させたいと思っています。

本プロジェクトでは、既製品ではありますが、水廻りを除き、握りやすい木質手摺を採用しています。

車寄せ・エントランス…本プロジェクトでは、エントランス扉を除き、住宅用既製サッシを採用してコストダウンを計っています。エントランス周りは、よりシンプルな意匠実現とコストダウンを図る為に監理・施工期間もアイディアを検討致しました。

設計者

匿名ユーザー (未認証ユーザー)
ユーザー 匿名ユーザー の写真