Kビル改修
●設計事例の所在地:
東京都品川区
●面積(坪):
38坪(改修部分)
●建物の種類(大分類):
住宅関連
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
【設計者の思い出】
昭和59年弊社にて設計した店舗(テナント)併用住宅のリノベーションを依頼されました。
既存建物の窓は当時当たり前であった単層ガラス。サッシの交換は施工条件的に厳しかったため、内側から木製サッシを取り付ける二重サッシを提案しましたがコストの問題で断念。次善の策として、内側に障子を設置しました。次善と表現しましたが、隣地建物との隙間やライトコートから入る光を室内に拡散してくれる存在としてインテリアの主役となっています。
改修工事の時期は真冬。お施主様と施工者である工務店の社長に私を加えた三人で暖房器具の入っていない現場内、電気ヒーターと缶コーヒーで暖を取りながら打合せしたのもいい思い出です。
依頼者があなたに依頼した決め手:
手前みそではありますが、前回ご依頼いただいた仕事に対して真摯に取り組み、誠意をもって対応させていただいたことが、改修時の受注に結び付いたのではないかと思います。
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
ご高齢のお母様が暮らしやすい改修をという指示を受け設計に着手。外壁及び躯体は清掃程度で現状のままとするという制約の中でどうしても生じる段差についてはスロープにて解消、扉については力を加えなくても開閉が可能な引き戸を採用、玄関からリビングにアクセスする階段には構造的にホームエレベーターの設置が難しかったため、いす式階段昇降機を設置しました。
その他の画像:
玄関は引き戸に変更。写真では確認しにくい程度のゆるやかなスロープ(1/20以下)を計画し、段差によるバリアを解消しました。
階段にはいす式階段昇降機を設置。お施主様はホームエレベーターの設置をご希望されたのですが、構造・コスト上の条件により断念。
これからの高齢化社会へ向けて、後付けが容易なホームエレベーターが開発されることを切に望みます。