勝間田の家
●設計事例の所在地:
岡山県勝田郡勝央町
●面積(坪):
83坪
●建物の種類(大分類):
住宅関連
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
敷地環境の問題を解決する装置となった壁は、コンクリート打ち放しならではの遮音性能、耐候性を有するデザインで、外観を構成している。
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
外壁は内部と外部を分けるシェルターの役目だけでなく、自然の光・風や風景も含めて、住まいの快適な環境を創りだすものだと思う。
この計画では、敷地環境がこの住まいの構成に大きな影響を与えている。 敷地正面(南側)に町内のゴミステーションがあり、ゴミ収集車の出入りも頻繁である。リビングから見える景色も良好とは言えないが、最もスタディーを要したのはゴミをもって集まる人々の視線と騒音問題の解決である。
各居室の南側に計画したテラスは、上記の問題を大幅に緩和してくれた。 「内包化されたテラス」は日本民家の縁側の延長線上にあり、そのプライバシーのレベルを上げてある。それは現代社会のコミュニケーションのレベルとパラレルである。
その他の画像:
南側のRC壁で、道路からの視線を遮りながら、内包感のある、大きな庇を持ったエントランスとした。スリットから小さな庭のモミジが見える。
「お客様を迎える非日常の空間」 というコンセプトで、スリットの光が差し込むエントランスから、玄関、インナーコートのオブジェへと、直線状に配置された空間。
床・壁・天井とも無垢の木で仕上げ、室内の調湿効果を高めている。テラスに面した壁(写真左側)は全面開口で、テラスのスリットを通った適度な光が入って来る。内庭に面した正面の壁は、低い位置に開口を設け、夏の西日を遮断している。