昴 居 ―6戸の集合住宅―

●設計事例の所在地: 
東京都世田谷区
●面積(坪): 
94.5
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

南東からの外観
道路から直接アプローチできる6戸の集合住宅。下に1階と半地下のメゾネット4戸、上の2階はフラットフロア2戸がある。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

賃貸住宅は競争の時代となるので、長期に収益を期待できる特徴と競争力が求められた。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

実績と経験の豊富さ。計画の進め方。ある状況が発生し、敷地は賃貸用に買い替えた。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

賃貸はまずターゲットの設定とプログラムが大切。そこで計画地を守備範囲とする不動産会社をリストアップし、順次ヒヤリングして企画力を比べ、管理運営まで含めたパートナーを選んだ。選んだパートナーと打ち合わせてターゲットとプログラムを決め、設計者として競争力となるコンセプトを提案した。コンセプトは、「限られたスペースの中で空間の広がりやつながりをつくること」である。

依頼者の声: 

他の賃貸住宅にない特徴があり、自ら住みたくなる空間である。建設中から入居が決まっていった。

その他の画像: 

上層のフラットフロアの欄間と天井
2つの寝室や下がったところの水廻りなどすべての欄間がガラススクリーンなので、高く、大きく、ダイナミックな住戸全体の天井が見渡せる。

上層のフラットフロア住宅
構造はRC造で形状からも地震時の変形は少ないが、ガラススクリーンは納まりに逃げを確保し安全性に十分な配慮している。また、上下の住戸間の床は遮音のため構造必要強度以上の厚さとし、建物としての耐震強度も基準法を超えている。

上層のフラットフロア住宅
天井には設備器具を一切設置せず、シンプルでダイナミックな美しさを強調している。
照明は壁からのスポット器具で天井と手元を狙う。

上層のフラットフロア住宅
建具は全て枠を壁と一体化して消し去り、シンプルに納めている。段差は40㎝とし、快適に腰掛けられるようにした。

玄関から廊下を見る
欄間が開放されているので廊下が閉鎖空間とならない。右は乳白ガラススクリーンの浴室壁で欄間もガラススクリーン。なるべく収納スペースを確保した。

開放的水廻り
水廻りは全て乳白ガラスのスクリーンなどを使い、密室にならないようにしている。

低層メゾネットの1階
1階+半地下のメゾネットはスキップフロア同志を重ねることで上下のレベル差が小さく、行き来し易い。6戸は全て南向き。

低層メゾネットの半地下階と階段
階段は透明FRPの片持ちで視線と光と風が抜ける。上下とも南面する明るい空間で、段差が空間を柔らかく区切り、住み方を工夫できる。

設計者

ユーザー 加藤隆久都市建築事務所 野室 丈明 の写真
オフライン
Last seen: 7年 7ヶ月 前
登録日: 2017-02-10 17:30