木で包まれた温泉を楽しむ家

●設計事例の所在地: 
栃木県さくら市
●面積(坪): 
45坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

のんびり週末、季節を楽しむ別荘として計画されました。

余裕のある敷地に鳥が羽ばたくようなイメージで
周辺の自然環境と一体となる板張りの外壁しつつも
一部飛び出したように持ち上げられたリビングの屋根が
アクセントになっています。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

・余裕のある敷地をどのように活かしたら良いのか
・目立つようなデザインにする必要はないが
 都会の喧騒から離れて、気持ちが解放されるような
 伸び伸びした時間を過ごしたい
・普通の住宅のイメージでは物足りない
・アレルギーの懸念がるので、本物の自然素材でつくりたい
・遠隔地なので、施工を確実に監理できるか不安
・コストも別荘地価格にならないようにしたい
等の、不安とご要望がありました。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

・無垢の木で家全体を包むようにつくる「新・あぜくらの家」
 と言う、建材を一切使わないつくり方に安心感があった
・無垢の木をふんだんに使っても、さほどコストアップにならない
・木材産地から直接購入できるのと大工さんなどの職人が
 最初から確認できて、設計段階から見通しが立てやすかった
・木を活かした設計経験が豊富で、提案に期待が持てそうだった

 「遠いところを何度も足を運んでくれて、一緒に建物のイメージを
 確認していくうちに、現実感が湧いてきました」と
 最初の企画段階での感想を後ほど頂きました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

伸びやかな敷地を活かして、どのように外観は控えめで
中に入ると、都会の喧騒を一瞬で忘れるような空間が
提案できるかに腐心しました。

東京からたどり着いたら、両手を広げたように迎えてくれる
ウィングを伸びやかに伸ばしたシンプルな切妻屋根。
その中央にリビングの屋根がピラミッドの様にチョンと
乗っかることで、中に入ることの期待感を暗示させてくれます。

アトピーなどアレルギー症状を考慮して、合板などの建材を使わず
杉の無垢の柱、梁、厚板で、家全体を包む木の家としました。

低めに抑えられた玄関からリビングに入ると、1.5階分屋根が
持ち上げられた空間がダイナミックに迎えてくれます。

二つのウィングは、寝室、個室、来客用の部屋となり
奥の浴室は4.5畳の広さがあり、温泉を満喫できます。

冬は床暖房により、足元が温かく、天井高さによる暖房の
問題を解消しています。

依頼者の声: 

「庭とウッドデッキ、リビングが一つに繋がり、
 別世界に来たようでもあり、懐かしくもあり
 のんびりした暮らしを楽しめます」とご評価いただきました。

その他の画像: 

玄関はシンプルに、屋根の形がそのまま見えます。

リビングに入ると、1.5階分の屋根の形そのままが見えます。
南側の木製サッシの窓からの光があふれ、家全体が
木で包まれていることが分かります。
ピラミッドのような屋根は、4本の登り梁がトップで交わり
かぼちゃ束と言う小さな柱で一体化しています。

ダイニング、キッチンは奥の平屋部分にあり
コンパクトにまとめられています。
排気窓が一番上にあります。

ダイニングコーナーで食事をしながら、リビングの空間と
庭を望むことができます。

個室は本棚、机を造り付け、静かに外を眺めながら読書ができます。

来客用の和室は漆喰と障子、杉、畳のシンプルな構成。

南側のリビングの角の反対側の角を利用した浴室です。
木の浴槽と隅木と言う登り梁がそのまま見える
温泉施設のような造りです。

アプローチもなるべく自然の石で、つくり込まないように
しています。
来客様も含めて2台分のカースペースと駐輪スペースです。

ウッドデッキは広めにして、バーベキューも楽しめます。

設計者

ユーザー (株)木の家づくりネットワーク一級建築士事務所 山中文彦 の写真
オフライン
Last seen: 1年 5ヶ月 前
登録日: 2012-07-24 10:12