アーキウェルワークス一級建築士事務所

●設計事例の所在地: 
静岡市清水区
●面積(坪): 
62.77坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

南面に崖地を背負い北側の富士山を臨む。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

計画地は、車一台がやっと通れるほどの細い坂道を登った先の斜面にある高低差のある土地だった。
その昔、みかん畑であった所を開拓し造成したのであろう。進入に多少の不便を感じるが、それをものともしない富士山を臨む眺望が最大の魅力の土地であった。
住まい手は県内別所で開業医をされており、当面は生活拠点はそのままに、今回の計画は、家族や仲間と週末を過ごすための住宅である。二度目の自邸建築ということもあってか、家づくりに気負いはなく、この家の果たすべき役割(要望)と、住まい手がこの土地に立った時の直観から発せられる閃きをおおまかに聞き取りつつ、それらを五感を満たすべく具現化していくことが設計のカギとなった。
先ず、この景色との関わり合いの動線。高低差のある土地の一番下に門戸を設け、囲むように施した植栽の間をくぐり抜けるように階段を上って来る『閉』のアプローチから、富士山を望む『開』の大空間へ入っていくことで、五感も、もっと言えば第六感までもが開放されていくようなイメージがもてる演出をした。
次にゾーニング。解き放たれた空間で、それぞれが心からくつろげるよう、パブリックとプライベートの心地よい距離感を大事にした。寝室などの完全なプライベート空間は明確に分離させ、パブリックスペースにも、北東のメインの大開口の他に、南西への開口も設け、四季の趣を楽しめる庭を配すなど、様々な表情をもたせることで、つながった一つの大空間の中であっても、各々の居場所やコーナーが生まれるよう配慮した。
私の提案した間取りそのものは住まい手の要望と必ずしも一致してはいなかったが、すんなりと受け入れ、ご自身のものして頂けたのは、この土地の持つパワーに同じようにインスパイアされたに違いないと感じている。

依頼者の声: 

日常の生活の中に非日常を体感することが出来る素晴らしい住宅を設計・建築して頂きました。
当初、私達が思い描いていたイメージを含みながら、それを遥かに超えた住環境を造って頂き感謝しております。週末住宅とのコンセプトで計画しましたが、余りの住み心地よさに今では生活の拠点がこちらに移りつつあります。
唯一不満な点は、この家にいると好きな旅行に出かける必要を感じなくなったことでしょうか。

その他の画像: 

設計者

ユーザー アーキウェルワークス 松下 茂 の写真
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Last seen: 1年 10ヶ月 前
登録日: 2012-07-24 10:28