木造3階建共同住宅「アルベルーチェ八幡」
仙台市青葉区に木造3階建て店舗付き共同住宅を新築しました。近隣に旧作並街道の門前町の風情を残す建物や大崎八幡宮もあり、どことなくその雰囲気を持つデザイン性ある建物を意識しました。バルコニーにアルミランダム格子を配し、角度による表情や光の変化を楽しめ、プライバシーに配慮したモダンデザインとしました。
所有する土地を分割し、住宅2棟以外の表通り沿いに共同住宅を計画するにあたり、いかにして事業性を高めるかが大きな課題でした。そこで弊社では構造計算に基づく木造3階建てをご提案しました。
実際にはハウスメーカーと設計事務所で6社コンペのような形になりましたが、「事業性が高く、デザイン性もよい」ということでご依頼頂きました。建築主様から提示された設計条件に加えて、他社と違う視点のご提案ができたことも理由だったと思います。以前設計したデザイナーズアパートをご覧頂けたことや、モットーとしている「お客様の話をよく聞き、提案型で設計する」というスタンスが評価頂けたと思います。
今後競争が激しくなっていくであろう賃貸住宅市場で勝ち残るよう、質の高く魅力ある建物を目指しました。土地を有効活用するため、建物や駐車場は位置を検討し、コストパフォーマンスを高めるために木造3階建てとしました。1階住戸のプライバシーに配慮し、床を高めに設定し、その分テナント店舗の階高を高くとる手法をとりました。住戸はワンルームでも11帖大と広さを確保し、アルミランダム格子によってプライバシーを確保しました。
オーナー様にとって費用対効果が重要ですが、そこを履き違えないようにできたことが喜んで頂けた要因であったと思います。住戸の広さや住戸タイプの構成は管理会社様のご意見も伺いながら検討を続け、モノの選定では丁寧に打合せさせて頂き、設計者の意見も尊重して下さいました。「おかげさまで、竣工時から満室スタートできます」と完成祝賀会の際にも改めて、お喜びの言葉を頂戴しました。
国道48号線・旧作並街道沿いに建つ木造3階建て店舗付き共同住宅。白と黒のモノトーンで外壁を構成しました。構造計算を行い、準耐火建築物としての防火性能を有しています。
モダンでスマートな印象となるように材料等を選定し、横長の建物形状と縦ストライプが織りなすデザインとしました。防犯性を高め、プライバシーを確保するため、オートロックの装備やシャッター付きサッシを設けた他、外部階段の一面に外壁材を張って丸見えにならないように配慮しました。
構造設計により、北棟と南棟はエキスパンションジョイントを設け、北棟の1階床を浮かせて上げて住戸のプライバシーを高め、その分南棟1階店舗の階高を高くするご提案をしました。
共同住宅のエントランスホール。集合玄関機を設置し、自動ドアはオートロック仕様にしています。郵便受けの他、宅配ロッカーを設置しました。
南棟の角住戸には横長スリット窓も設置しました。
アルミランダム格子は室内からはあまり気にならず、室内で光と影の表情の変化を楽しめます。
ワンルーム住戸も約11帖大の広さを有しています。オープンキッチンの住戸とクローズドキッチンの住戸のタイプがあるので、お好みに応じてA~Eタイプのラインナップがあります。グッドデザイン賞を受賞した室内物干しも設置しました。
キッチンにはライティングダクトを備えました。首を振れるスポットライトを増設することも可能なので、色々と光の角度を変えて自分だけの光空間を楽しめます。
1LDK住戸は建具を開放すると一続きの空間としても使用できます。シンプルで清潔感のある内装を意識しました。
住戸の浴室は1216タイプのユニットバスです。浴室暖房換気乾燥機を設置したので、雨の日でも日中浴室内で衣服の乾燥ができて便利です。高級シャワーヘッドと壁面アクセントパネルの仕様です。