西荻の家(アーチ屋根と自然素材の家)
厳しい北側斜線制限のある敷地において「アーチ状の屋根」とすることで、
できるだけ広い室内空間を確保するようにした家の外観です。
「両親の家の敷地内にどのようにしたら希望の広さの家を建てることができるか」
「30坪弱の家に子供室を3室設けながらも、家族が集まる場所はできるだけ広く」
「1階のリビング廻りをはじめ、各所に明るい陽射しが入る家」
というご懸念、ご要望に応えるようにした住宅です。
後者2点の課題は、今日の住宅における典型的なテーマ、問題点といえる内容です。
そこで廊下をできるだけなくし、各所を機能的・合理的につなげる平面計画
とすることにより限られた面積を有効に活用するようにすると共に、
敷地における部屋の配置や窓の設け方を工夫した住まいとしました。
建築計画の法的に実現させる為の手法を明確に提示できたこと、そして
基本案として提示させて頂いたプランや家の骨格(断面計画や形態等)にご納得頂けたこと、
その他これまでの実績や対話の中でご評価を頂いたものと考えています。
この住宅は、杉並区西荻の住宅地に建つ
若いご夫婦と3人のお子様の住まいです。
前述のご懸念やご希望に応えるべく、プランニング、アーチ屋根提案等を行った住宅です。
床や造作材はできるだけ無垢板を使い、その他の材料もコストの許す範囲で木材を、壁材や塗料等も自然素材を多く使った家です。
たたみコーナーを併設したリビングです。
ダイニングはそのたたみコーナーの脇に配置し、リビングとは雁行させることで、
視線はつながりながらも独立したスペースとしました。
たたみの間よりリビングを望む。
右手はキッチン。
キッチンの奥は食品庫があります。
キッチン脇のダイニングと家族共用のパソコンコーナーです。
リビングの北側に設けた明るい階段室の上部です。
階段上部は家族共用の壁面収納を設けたクロゼット兼用スペース。
トップライトにより明るい場所としました。
奥は天井にほし姫サマを設けた洗面コーナーです。
2階の主寝室は階下のリビングや玄関廻りの気配も把握しやすい場所としました。
面積的にウォークインクロゼットを設けることが困難だったことから、
壁面収納形式のクロゼット(高さ3.3m)を設けました。
アーチ状の天井が空間を柔らかく豊かにするようにしました。
日中、家にいる機会の多い子供室は全て南面に。
ひとつは将来2室に区切ることを前提としました。
その際は小さな部屋となるので、全ての部屋に大きめのロフトを設けました。
2方向の壁沿いに窓を設けた階段室です。
家の北側ですが、上部のトップライトもあって明るく風通しのよい場所としています。
階段下は外部用倉庫としていますが、利用の難しい階段の下の段については、畳下収納(下記)と同様、
引き出しによる収納場所としました。
1階のたたみコーナー(3畳)の下は全て収納場所としました。
キャスターを用いた引き出し形式の収納です。
東側の外観です。
西側道路とは反対に東側道路は近所の子供たちが遊んでいるような車がほとんど通ることのない生活道路。
この道路に対しては比較的オープンな家としました。