大岡山の集合住宅

●設計事例の所在地: 
東京都大田区
●面積(坪): 
120
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

ー通り土間によって環境と接続される集合住宅ー

商業地と住宅地が混在するエリアに計画された集合住宅である。敷地一帯は、隣接して大学があることから、賃貸需要も高く、中高層集合住宅への建て替えが進んでいる。市場原理によって都市生活が立体化・高密度化していくことを受容しつつ、そうした状況を反転して、都市環境としての豊かさを補うような空間的資源を生み出すことが重要であると考えた。

ここでは「通り土間」をその位置づけとして捉えている。通り土間は、2つの住戸が共用階段・廊下を挟み、室内土間を介して繋がることで構成されている。この構成の単位を2つ、コの字状に嚙み合わせ、2本の通り土間が東西に貫通する計画とした。

階段の縦動線を2つに分け、通り土間というアイデアを導入することで、間口が広く、かつ良好な住環境を生み出すモデルを実現し、慣習的な建ち方を大きく改良できる余地を見出した。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

新しいニーズを掘り起こすこと。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

北千束の集合住宅を気に入って下さり、ご依頼いただきました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

東京建築賞 共同住宅部門 優秀賞を受賞。
共用廊下と室内の土間とが一体的に連続するような設えとし、狭小でありながらも広がりを感じられる計画とした。

依頼者の声: 

「竣工してすぐに満室となった。問い合わせも多く、非常に満足している。」

その他の画像: 

共用廊下と室内の土間とが一体的に連続するような設えとし、狭小でありながらも広がりを感じられる計画とした。

通り土間は、駅から続く商店街の賑わいと、奥に控える大学敷地の静かな環境とを結ぶ。通り土間が積層化することで、立体街路のような様相を生み出し、その結果、街に対しては開かれた風景、住む人にとっては鬱屈さと閉塞感から解放された、都市生活固有の居心地の良さを生み出すものと考えている。同時に、間口が狭く、奥行きの長い敷地形状に対し、光と風を敷地奥まで誘い、良好な住環境を生み出す。

メゾネットタイプ

外観

設計者

ユーザー 株式会社 黒川智之建築設計事務所 黒川 智之 の写真
オフライン
Last seen: 1ヶ月 1日 前
登録日: 2016-05-24 10:51