目白台の2世帯住宅
東京都文京区で計画された上下階分離型の2世帯住宅です。1階にはご両親、2階は子世帯夫婦の専有スペースとなっています。敷地は旗竿形状の奥まった敷地。当初から1階への日当たりが懸念されている状況の中、ハウスメーカーや工務店での計画ではなかなかよい案が出ず、納得ができなかったことから、設計事務所への依頼を決められたようです。解決案として、家の中心に中庭を設け、直接光が入ることへの設計上の工夫と、壁面の反射光を利用した間接的な明度の確保を同時に考えることにより、1階に十分な明るさを確保する計画となりました。
特に1階への日当たり、明るい日照が入るリビングを希望されていました。
また、世帯感の生活時間帯の違いから、生活音や視線のコントロールなど、図面や目には見えにくい心理的な部分についてきちんとケアできる計画を希望されました。
ハウスメーカーやいろいろな住宅会社と話をしてきたが、自分たちの生活や住むことに主眼を置いて話を聞いてくれたことが一番大きかった。家は買うのではなく、つくることという考えに共感できた。
二世帯住宅は住宅の中でも特に難しい分野です。今の生活だけではなく、建てられた後の未来の姿にも目を向け、長い目でみて使い続けていけるプログラムを丁寧に組む必要があります。変わるものと変わらないもの、親子が同居する形を、一番よい形で実現できることを計画の主眼とし、設計しました。その点で入居後、大変喜んでいただいております。
家族生活の状況をよく理解し、図面ではなく生活スタイルから話をすすめてくれたこと。
また、生活上問題になりそうな課題について深い議論を重ねてくれたこと、将来想定できる代替わりのときの提案など、間取りだけではなく、生活そのものへの細かい視点をもって提案してくれたことが決めてとなりました。住み始めて、打ち合わせで話していたことのひとつひとつがこのような形で実現できて大変満足しています。(施主談)