Three Sounds Project
敷地の大部分が崖という一般的にはネガティブに感じる事柄をポジテイブにとらえた住宅である。
敷地の大部分が崖という敷地条件によるネガティブ感
ネガティブに感じる事柄をポジテイブにとらえた住宅を創造しようと話したこと。
敷地の大部分が崖という一般的にはネガティブに感じる事柄をポジテイブにとらえた住宅である。北前面道路から南に向かって約12メートルの高低差を持つ崖地であり、北側に駐車場、一段上がって住宅が建っていた既存のスタイルを踏襲することで(造成)コストを押さえながら南崖部分をどのように住空間に取り入れ、豊かに住まうことが出来るのかがこのプロジェクトのキモである。稀少な平地は、1階に配置する玄関や納戸、自転車置き場には、十分な広さであるが上階に配置する諸室を考えると十分とは言えず、建物は上階が大きく、オーバーハングすることを想定させる。日当たりや通風を考えると料理好きなご夫婦の北欧デザインに溢れたLDKは、3階に。寝室等の個室は、2階に配し、これらを螺旋階段で繋ぐ。大きさと用途の違う3つの箱を積み重ねたイメージがシンプルで美しく住まうことを望む施主の意向と重なる。南の崖は、庭として遊歩道として活用し、3階南のリビングテラスとリビングとの一体的な利用ができるよう、視覚的・感覚的なことに配慮して設えた。これにより崖地のネガティブは、ポジティブに変化し、唯一無二の空間や景色、感覚を味わうことができる住宅となった。施主の趣味である 車、バイク、音楽、料理と北欧家具との楽しく美しい暮らしをシンプルでシャープで暖かい住宅が活性化させ、増幅させている。
崖地に一生住まうという人生を賭した挑戦のようなプロジェクトでありましたが、結果として他では得られない景色と共に暮らせる家が出来ました。プロジェクトタイトルは、一階がCaveのような空間、二階がFamilyの生活場、三階をGuestを迎える場とし、頭文字C、F、Gを和音に変換するとブルーズの3コードとなる為、スリーサウンズと名付け、各所にスピーカーを取り付けて一日中好きな音楽と共に暮らしています。また、シンプルな空間であるため、お気に入りの北欧家具が映えると個人的に満足しています。