四塔七巣 4 towers 7 nests

●設計事例の所在地: 
愛知県知立市
●面積(坪): 
49.09
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

外観_前面道路よりメインファサードをみる。
撮影:堀内広治

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

土地区画整理中の駅前の敷地に、美容室を併設するオーナー住居を新築したいという依頼でした。
オーナーからの希望は以下のようなものでした。
・駅近で交通量も多い為、プライバシーを確保してほしい。
・オシャレ優先のいわゆる美容室ではなく、髪の病院のような特殊な美容室にしたい。
・一目で美容室とわかるのではなく、知る人ぞ知る、隠れ家的な場にしたい。
・家族が集う共有スペースとともに、個人のスペースも大切にしたい。
・音楽を聴いたり、ギターの練習ができる趣味室(防音室)がほしい。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

土地区画整理中につき周囲の景観変化が予測困難な駅前の敷地において、顧客やオーナー家族のプライバシーをいかに守るかが主なテーマとなりました。
検討の結果、7つの個の空間(=巣)を内包する4本の塔を、最も視線の多い南西側道路沿いに敢えて並べ、その他の共有空間をその背後に配置する現案に至りました。
4本の塔は、その重厚な外皮により内部の個の空間に静をもたらし、自身が砦となることで背後の共有空間には適度なブラインド効果をもたらします。列塔のファサードは、周囲の視線や騒音を遮り、塔と塔との隙間部分で光や風や景色を適度にフィルタリングするバッファー(緩衝装置)のような存在です。
区画整理により数年後には新築だらけの街並が形成される予定です。ここで目指したのは、周囲の建物とは異なる時間軸をもつ遺跡のような年齢不詳の建築。
オリジナルの左官壁は、荒々しくも素朴な表情をもち、光のあたり方次第で目まぐるしく色味が変貌します。職人の手仕事の跡を敢えて残したこの壁は、新建材ばかりで構成された無機質な街並で、よい意味で新築らしくない独特な風合いと温もりを醸し出しています。

その他の画像: 

1階店舗_待合スペースをみる。
撮影:堀内広治

1階店舗_待合スペースをみる。
撮影:group-scoop

1階店舗_施術室内部をみる。
撮影:堀内広治

2階住居_LDKをみる。
撮影:堀内広治

2階住居_バルコニーをみる。
撮影:堀内広治

2階住居_主寝室内部をみる。
撮影:堀内広治

2階住居_子供室よりダイニングをみる。(夕景)
撮影:堀内広治

2階住居_LDKをみる。(夕景)
撮影:堀内広治

外観_前面道路よりメインファサードをみる。(夕景)
撮影:堀内広治

設計者

ユーザー 一級建築士事務所 group-scoop 安河内 健司+西岡 久実 の写真
オフライン
Last seen: 1ヶ月 3週 前
登録日: 2012-07-24 10:21