船底天井の日本食ファストフード店
●設計事例の所在地:
浙江省杭州市
●面積(坪):
25坪
●建物の種類(大分類):
商業施設
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
天井高が低く、見通の悪い店舗形状であることを考えて、曲線状にカーブしていく船底天井を考えました。船底天井は中央をわずかに高くすることで低い空間であっても変化を生み出します。また、短冊状に天井を分割して、中央線をずらすことで空間にカーブを作り出し、お客さんの視線を内部まで引き込むように考えました。
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
杭州西湖湖畔の三階建古民家全体を日本食の飲食店へと改修した。観光客の人通りが多い一階路面には、客単価が低く回転数の多いファストフード店を計画した。
天井高の低い古民家であるため、大きく天井を変化させることはできない。また機能要求を満たしていくと、不規則な平面となり外部の観光客を奥まで惹きつける設計も難しいなものになっていた。そこで日本の伝統建築でしばしば用いられる、船底天井を応用することにした。緩い勾配をつけることで、低い中にも空間の広がりが感じられる。さらに太めの天井パネルを上下交互に配置し、頂部を奥へと誘うように曲線でつないでいった。天井パネルが壁にぶつかる箇所はそのまま降ろし、壁のデザインとしている。
日本では細長い長屋のことを鰻の寝床と呼ぶが、この食堂ではのちに鰻を主商品として売り出すことになり、「鰻の寝床」のような空間デザインと商品が図らずも一致することになった。
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