バイクガレージのある平屋
バイクを複数台所有される住まい手は、そのメンテナンスのためのスペースや将来、更に台数を増やすことも視野に置き、広さに少し余裕のあるスペースを望まれました。生活空間とバイク置場、両方の間を取り持つことになったアプローチ部分はトンネル状に南北を空けています。北側の幹線道路の街路樹が、風によって揺らされる様やトンネルの中に吹く心地よい風はバイク置場にも流れ、このスペースでの作業も非常に快適になることが想像出来ます。
生活空間は、片流れの緩やかな屋根で、南側に軒深く延ばしています。この軒に守られた外縁は、半分をサービススペース、残り半分を生活空間の延長とし、サービススペースの部分を外部からの視線を遮るために水平ルーバーを設け、外観デザインのアクセントにもなっています。内部は生活し易い平屋とし、建具の開閉でワンルームになったり、部屋を区切れたりする日本家屋が持つ柔軟な空間となっています。
住まい手は、当建物の西側に建っている家4軒分の土地に建つ広い日本家屋に住んでおられましたが、一人でお住まいになるには広すぎて、古くなってきていたので手入れも大変になっていました。
そこで、その家を潰して土地を売り払い、元畑であったこの土地にコンパクトな平屋を建てることを決意されました。お手持ちのバイクをどのように保管、メンテナンスするかがプラン所の肝となりました。
過去の事例などをご覧になり、木の伸びやかな住まいを気に入って頂いたことが決め手となりました。
複数台所有するバイクの保管やメンテナンスと住まいとの関係をどう関係付けるかに配慮しました。
一屋根の下に生活とバイクの両方をまとめる案から始まり、最終的には住まいからワンアクション置いて雨に濡れずにバイク置場まで行き来できる、二屋根の形にまとまりました。
アプローチには普通車1台と軽自動車1台が縦列に停められるスペースを確保しています。
完成から約半年開けて植えた芝生の色が庭を綺麗に覆っています。
デッキの半分をルーバーに覆われた軒下
バイクガレージと住まいを取り持つトンネル状の空間には夏、程よい風が流れとても快適に過ごせます。
バイクガレージから眺める玄関前の空間
玄関は1坪の小さな空間です。床、壁、天井ともに杉板を張り巡らしたコンパクトなスペースとなりました。
玄関見返し
リビングの窓の外には深く伸びた軒に守られた縁側空間があります。
リビングから庭を眺める
キッチンを眺める
住まいの中心に置いた大黒柱によって意識的にも領域分けが出来ます。
キッチンから直接外部に出る事が出来ます。