駅前の家(リノベーション)
物置と化していた工事前の1階をメインスペースにするために断熱工事を施しました。又既存窓は北面にしかなく南面には目の前の隣家が迫るため、明るさの確保も課題でしたが天井、壁を白く仕上げることで光の拡散効果を狙っています。
構造が重量鉄骨造にALC外壁であるため、新たな窓を設けるにも手間とコストが掛かるので可能な限り既存窓を生かすことを考慮しています。
この建物は元は1階が作業場で、2階が同休憩室として建築されたもので、その状態で売りに出されていたのを、住まい手が購入し、そのままの状態で暫く住んでおられました。
従って2階は畳の間であったため、そのまま生活のためのスペースとして使用されていたのですが、1階は生活出来る状態ではありませんでした。
この状態が長く続き、就寝は2階、風呂洗面は1階と、生活が分断されていたのを悩んでおられました。
ホームページなどで当事務所の事例などを見ておられ、同じ市内の事務所と言うことでアポイントを頂きました。
上下階に分断された生活動線を整理しプランに落とし込みました。
次に快適に生活出来る環境を整えるために建物の断熱と窓面の複層化のための手法を探りました。
北壁面に沿って設けた長いロングカウンターは収納力抜群です。
重量鉄骨造の柱をデフォルメし黒く仕上げています。
キッチンカウンターは床と同素材で仕上げています。
インナーガレージの天井は本来、壁下地として使われる木刷り板を仕上げ材として採用しています。綺麗な木目のストライプが印象的です。
以前は正面壁の部分が階段の登り口でしたが、生活動線を分割していたため階段の登り方を180°入れ替えています。
隣地の緑がインナーガレージ越しに借景となり綺麗に見えます。
180°上り方を変えた階段
2階は子供部屋と夫婦の寝室にウォークインクローゼットを設けています。
写真の部屋は子供部屋です。
こちらは夫婦の寝室です。