勝間田の家2
●設計事例の所在地:
岡山県勝田郡勝央町
●面積(坪):
61
●建物の種類(大分類):
住宅関連
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
生活道路に対して、玄関土間と前庭は、住まいの独自性を保ちながら、地域との関係を人の感覚と物理的距離の両方からデザインを試みた。少しの距離感を確保することで、住まいはこの町の現実を受け入れられると思う。新しくこの地に住み始める家族と地域のコミュニケーションの場として、地域に対して威圧感のない開かれたファサードになるよう計画した。
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
住まいは岡山県北部、出雲街道 勝間田宿の代官所跡に、敷地の選定から参加させて頂いた計画である。敷地西側の地元住民しか通らない狭い道路からのアプローチになる。大きな瓦屋根は道路に向かって勾配をとり、道路側の圧迫感を減少させ、大きく跳ね出した軒で夏の西日を遮蔽している。道路側に視覚的に開放した玄関土間は、生活空間との緩衝地帯になる。そこには、カーテンもブラインドも無く、少し狭い間隔に並んだ柱が、わずかに外からの視線を遮っている。
家族4人の生活は、「どこに居てもお互いが見える」ことが求められた。リビング・スタディーコーナー・畳室・ダイニング・キッチンが大きな一つの空間に連なり、その上部のハイサイドライトからルーバー天井を通して外光を取り込んでいる。
最近の住宅を見ていると出来上がった時が一番きれいで、その後は、ただ汚れて劣化していくだけのものが多いと思う。この住まいは経年変化で、古びて色が変わり、傷がつき、手垢がついてよくなっていき、家族が生きた時間を刻み込んでいく建築を目指している。
その他の画像:
道路側外観
土間
リビング
畳室
ダイニングよりリビングを見る
ダイニング・キッチン