小規模保育事業所T

●設計事例の所在地: 
仙台市青葉区
●面積(坪): 
151.9㎡(45.9坪)
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

 約40年続いた保育所を建て替えて、定員19人以下の小規模保育事業所(+一時預かり室)を建築しました。
 土地が約60坪のいわば普通の住宅地で、建蔽率や容積率も厳しい条件でしたが、法的にクリアしながらも質の高い建物を目指しました。
既存の建物にあった風見鶏を再設置しましたが、それが似合うようなデザインにしました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

 子供達の大切な時期に、自然と触れ合い、友達や先生、保護者と過ごす中で、様々な感性を磨いていくという一貫したお考えで運営を続けてこられました。
 濃密な関係性が、建物の構成に表れるほど、内外とも空間を有効に使うことを考えました。
安全安心な空間づくりのため、基本計画から詳細まで検討し、子供達が伸び伸びと、また先生方が使いやすいプランニングを目指しました。

その他の画像: 

 遊びは想像力を育むとのお考えで、園庭は土のままにして、砂場とともに泥んこ遊びができるようにしています。
 普段は車もないので、駐車場スペースも園庭の一部として使えるようにしています

 1階は0〜2歳児の小規模保育事業所です。
 限られたスペースを有効に使い、1歳児保育室と2歳児保育室の間の移動間仕切は基本的に開放して使うそうです。
 ロッカー、下部に収納ボックス、カウンターと必要な造作を行い、法的に必要な排煙窓を上部に設けたので、気候の良い日は気持ちよい風が抜けます。

 2歳児保育室から調理室の建具と1歳児保育室との移動間仕切も開放するとこれだけの広がりが生まれます。
 食事は子供達の日常生活の大切なイベント。食事を作る姿を見せることで、まさしく「食育」。先生達の愛情が感じられます。

 0歳児保育室は感染予防や落ち着いた環境とするため、建具は閉めて使うことが多いですが、その時もお兄さんお姉さんの様子が見えるように窓の大きな框戸としました。
 おむつの処理の効率を考え、幼児用WC側に入れられる扉を設けました。

 幼児用WCには先生が園児の様子を覗けるよう背の低い幼児用ブースを使いました。汚れ物を入れるバケツやおむつ処理のための家具も設置しました。

 2階の一時預かり保育室に上がる階段は天井を高くとり、開放感ある構造とし、一面にアクセントクロスを貼って印象的な空間にしました。
 窓を設けたことで、この階段室も明るい空間になりました。

 2階は一時預かり室と事務所として使います。ここは屋根なりに勾配天井とし、梁型を現しにしました。
また、可能な限り収納を増やすような造作をしています。

 2階の幼児用WC前に2口の幼児用手洗を設置しました。

 2階にはルーフバルコニーを造りました。洗濯機のある2階でそのまま洗濯物が干せるように屋根付きの物干しとSKをご用意しています。
ここは、ちょっとした遊び場にもなります。

設計者

ユーザー 株式会社テコデザイン 小野徹哉 の写真
オフライン
Last seen: 2ヶ月 1日 前
登録日: 2012-07-24 10:27