駒岡げんきっず保育園
こどもの活動で溢れる段状テラス
「所有している土地に保育園を建てて活用したいが、どこに相談してもありふれたものばかりで、子どものための場所であることが伝わらない。せっかく建てるのであれば、
周辺と調和し、地域の人、そして何より子どもにも喜ばれるような建物をデザインしてほしい。」との要望がありました。
他の方にも色々と相談をしたようですが、弊社に決めていただいたのは、「提案の内容が良かったこともあるが、説明も丁寧に行うなど対応が誠実で、人として信頼できると思えたから」とのことです。
横浜の郊外住宅地に建つ定員60名の保育園。敷地は、60名定員規模の保育園用地としては十分ではなく、園庭の確保が難しい条件でしたが、敷地が斜面地にあり周囲には雛壇状の街並みが形成されていることから、街並みと呼応するように段状のテラスを園庭と建築とで一体的に構成し、活動領域を立体的に拡張させることで、接地性が高く活動に溢れた遊び環境を生み出すこととしました。
段状のテラスは、木の湾曲屋根によって覆われています。曲線の柔らかさ、木の素材感によって、温かみのある表情とすることが適切であると考えました。また、屋根を小さな屋根の連なりとしてデザインとすることで、周辺の住宅街との調和を図りました。
1階中央に据えられたホールは、園庭や保育室との一体利用により、さまざまな使い方に弾力的に対応することができます。お迎えに来た保護者同士の交流スペースとして、地域住民を交えた年中行事の会場としての活用が期待されます。
「企画段階から、親身になって相談にのっていただきました。テラスの上で子どもが元気よく遊んでいる姿をみると、建ててよかったという気持ちになります。雑誌にも掲載され、また神奈川県の方から表彰もされるような立派な建物にしていただき、非常に感謝しております。」
外観写真。ひな壇状の街並みに呼応する段状テラスを、木の湾曲屋根が覆っています。
1階ホール。街との交流スペースとしても活用されます。
保育室。段状テラスと保育室が立体的に交差し、活動にあふれた様子が随所で感じられます。