近見の家
木造2階建ての事務所併用住宅のLDKです。正面のモスグリーンの壁面が南側です。南側には広い駐車場があり、プライバシーを確保する為に南面には極力窓を設けておりません。その代りに、1階東面に大きな開口を取り、吹抜けの2階東面にも大きな開口を取る事で明るいLDKとなっています。吹抜けには子供室が面しており、声や気配が届くようになっています。
熊本地震による液状化の被害で自宅兼事務所が傾き、建替えを検討していた方。家族5人(ご夫婦と子供3人)が快適に暮らせて、事務所も併用させる家を望んいらした。
以前から信頼関係が築けており、計画案やデザイン性も納得していただいた為
熊本市南区のバス道路沿い(旧3号線沿い)の角地に、この家は建っています。近年、JRの新駅も出来て、開発が進んでいる地域です。ただ、熊本地震で液状化の被害がひどかった地域でもあり、近隣は建て替えが進んでいます。この家も液状化の影響で旧家が傾き住めなくなった為、建替えた家です。
交通量の多いバス道路に面するだけでなく、バイパスとの交差点にも近い為、信号待ちの車両も家の前に連なるという状況の中、プライバシーを守る為に1階の道路側(西側と北側)には開口部をほとんど取っておりません。また南側には広い駐車場がありプライバシーを確保する為に南側にも大きな開口を避けて、東側からのみ採光を確保するというちょっと特殊な形態を取った住宅です。しかしながら、平面形状や吹抜けを工夫する事で、室内はとっても明るくなっております。初めて来た友人知人は、ほとんどの方が「明るい家ですね~」とおっしゃるそうです。1階は、LDK+和室6帖+水周り。2階が子供部屋や寝室、事務所。2階の北側に見える板壁の外壁部分が事務所部分となっています。子供部屋の個室化を避け気配を感じられるように、吹抜けに面する部分に子供部屋を配置し欄間をOPENにする事で、音や光を確認できてコミュニケーションも取りやすくなっています。この家でこだわったのは断熱性能です。寒さが苦手な建て主の為に、外皮平均熱貫流率UA値0.57W/㎡Kとなっています。HEART20 G1グレードになっており、冬も全く寒くない住宅になっています。床置きエアコンと輻射式冷暖房パネルを連動させるシステムを導入する事で、約58坪の広さを9坪(18帖用)のエアコンでまかなう事が出来ています。太陽光パネルも設置していますので、完全にZEHの住宅になっております。この家に住み始めてからというもの、快適過ぎて、外出が減ったそうです。低燃費で、明るく快適な住宅で、笑顔の絶えない暮らしを続けてほしいと思っています