瓢箪邸・地下1階地上2階の木の家

●設計事例の所在地: 
東京都世田谷区
●面積(坪): 
住宅部36坪、カースペース5坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

道路から1階分高さが高く、間口が狭く奥行きが長い敷地に
地下1階RC造を玄関、階段、カースペースとし
地上1、2階を木造とした混構造の3層住宅です。
和風のしっとりした町家をイメージにして
自然素材を活用した木の家です。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

間口が細く奥行きが長く
1階分の道路との高低差がある敷地を活かして
和風のイメージで、耐震性が高く
耐久性の高いメンテナンスが極力少ない家を造りたい
特に「旧住宅の外部階段により玄関に上がることの
大変さを解消し、緩やかな階段を屋内化し
終の棲家として安心して暮らせる家にしたい」ということが
ご要望の主旨です。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

高低差のある敷地条件の中で、構造的にしっかりした
耐震性の高い木の家を造ることが出来るかご心配とのことでしたが
許容応力度構造計算を以前から平屋住宅でも行っていた実績や
無垢の木、自然素材を使った木の家の事例をみて頂きご信頼を頂きました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

地下に設けた玄関が明るくなるように階段床を格子状にし
スリット階段にすることで、自然光が時間によって違う風景を
見せてくれることで、上下階移動が楽しくなるように工夫しました。
階段が町家の中庭のように機能するように。
間口が狭いため、廊下を無くし、部屋でつながる伝統的な日本の住まいを
1、2階のプランニングに活かしました。
和風のご要望を都市の風景に馴染むように、木、漆喰、和紙、瓦などの
自然素材をデザインに溶け込むように配慮しました。

依頼者の声: 

地下1階から2階までのスムーズで無垢の木と光の変化が楽しく
また、間口一杯に確保された部屋がオープンに繋がることで
「のびのびした暮らしが出来ました」と喜んで頂きました。
「バリアフリーは当然として、気持ちの中でのバリアが無いこと」
「間口が狭いので地震時には不安があったが、これまでの地震でも
ほとんど問題なかった」
「耐久性の高い材料、自然素材の柔かさが安心して暮らせる」
とご評価いただいております。

その他の画像: 

道路レベルにある玄関前の門扉
地下の擁壁と一体化し、家の顔として柔らかい表情を作る

地下にある玄関
2階の床を格子状にすることで1階からの
光を下に落として、自然と1階に誘導

1階から2階への階段
スリット階段と格子床により
2階~1階~地下へつながる

2階リビング、ダイニング
人型トラス構造により梁を除いて
広く感じられるようにしました

リビングから階段を挟んで和室を見る
間口一杯で、奥行き迄一望できる
ワンルーム的なのびのびした空間

人型トラスの南側のハイサイドライト
リビング~階段迄、南側から太陽光を受ける窓
換気窓としても機能する

道路側に設けた2階の和室
トラス構造をそのまま表した異空間の和室

道路側にバルコニーを持った和室
バルコニーから地下駐車場の庭を望むことが出来る
障子越しによる柔らかい照明の光

設計者

ユーザー (株)木の家づくりネットワーク一級建築士事務所 山中文彦 の写真
オフライン
Last seen: 1年 5ヶ月 前
登録日: 2012-07-24 10:12