とみざわスクエア(とみざわ愛の杜保育園)

●設計事例の所在地: 
仙台市太白区
●面積(坪): 
861.53㎡(260.61坪)
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

エントランスホールに入ると一気に園の雰囲気に包まれるよう、凹凸のある壁面と上部吹抜を絡めて豊かな空間に仕上げました。階段の踊り場から下が見下ろせて会話できたり、その下は秘密基地のような絵本コーナーとなっていて、自然とコミュニケーションが生まれます。
角度を付けた壁面の大窓から視線が抜けることで、より開放感が広がり、動物柄のクロスも楽し気な雰囲気を醸し出せたと思います。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

定員75人の企業主導型保育園とテナントスペースを併設し、動線計画をまとめて、土地の有効活用を図りたい。また、埋蔵文化財包蔵地であるため、万が一に遺跡発掘調査となって多額の費用が発生しないようにしたいというご要望がありました。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

建築主様が描いていたプランを、設計者として再構築し、様々な仕掛けを含めご提案できたことと、何よりも誠実に対応したことがご依頼頂けた理由ではないかと思います。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

企業主導型保育園とテナントスペースを併設するため、駐車台数もなるべくほしいことと、園児が伸び伸びと遊べる園庭も実現させたいという点を考慮して、合理的な配置計画を提案しました。
また、遺跡調査の対象とならないよう基礎掘削を浅くするため、広い平面で反力を得て、また軽量化できるコロンブス工法を採用して懸念事項を払しょくしました。
また、木造2階建の建物ですが、梁に鉄骨材を用い実績も豊富なパナソニックのテクノストラクチャー工法を採用して、スパンを大きくとれてこの開放感を実現しました。

依頼者の声: 

土地区画整理事業による宅地で街が刻々と変化する中、この地域らしい建物となりました。
明るい室内と園庭空間を設けられ、色々な仕掛けでも楽しんでいます等々の嬉しいお話を頂きました。

その他の画像: 

L型に配した建物に囲われるように、南面に園庭を設け日常の元気な様子がうかがえるようにしました。光と風が通り、視線が抜けるよう意識しました。

テナントスペースを併設するため駐車場の確保も重視しました。
バリアフリーの配慮としてスロープも用意。地域に馴染む木目調外壁はシーリング目地に比べ継ぎ目が目立ちにくい四方合いじゃくりのものを選定しました。
4色の企業カラーも外内ともにアクセントに用いています。

エントランスホールは吹抜空間で、階段踊り場から覗き込めるバルコニーを設け、下は秘密基地の絵本コーナーにしました。

大きく南面に開けた1階の保育室。すぐにウッドデッキから園庭に出られます。下足入れの背面は園庭の足洗い場として、可愛いモザイクタイルを張りました。
また、部屋の一部を吹抜にして遊具ネットで遊ぶお兄さんお姉さんの様子も見られるようにしています。

東西に長い廊下壁面には、黒板クロスをご提案をしましたが、季節感ある絵を描いたり、行事の際の展示スペースに活用して頂いています。その中でも調理室前には「おともだちベンチ」と名付けたベンチを設けました。調理師が料理する様子を覗いたり、絵本を読んだりしています。

保育園事務室兼医務室は大変広い空間としました。園庭、道路側も確認できるような位置にするとともに、職員が快適に働けるように建築主様の企業風土に合ったものにしたいと考えました。

2階の幼児用トイレ。人数に合わせて十分な数の便器を用意しました。先生の目が行き届き、また可愛いRのついたブースを採用しました。

この保育園に楽しみをもたらす一つの仕掛けが、この遊具ネットスペースです。
廊下に並行し、吹抜を利用して設置しましたが、専門業者施工により安全性を確認しています。

2階の3歳児保育室と4,5歳児保育室は、移動間仕切りを開放することにより大空間に変わります。行事の時だけでなく、普段使いの仕組みとして有効にご活用頂いているようです。
建物の奥行があって採光面から遠くなることも考え、2階はトップライトも設置しました。

設計者

ユーザー 株式会社テコデザイン 小野徹哉 の写真
オフライン
Last seen: 3ヶ月 2週 前
登録日: 2012-07-24 10:27