岩崎医院(改装)
約40年の間、地域に根差して診療を続けてこられた医院の改装工事です。閉鎖的だった待合室を明るく清潔感溢れる広がりのある空間に仕立て直しました。
診療科が増えて、整形外科と神経内科となるため間取りの変更が必要なこと、待合室、受付とも閉鎖的な空間のため、狭く、やりとりに難がありました。
患者さんのためを思い、先生は医院を休まずに工事したいというご希望がありました。
これまでの弊社の実績をご覧頂き、また、お会いして信頼して頂けたと思っております。
元々の建物の患者とスタッフの基本的な動線は問題はないと判断できたので、建具や間仕切り、設備などの修正・追加をメインに検討し、広がりある豊かな空間になるかを考えました。
診療を続けられるように、施工会社と協力し、工事を2期に分けて、1期工事で使っていない部屋を仮設の診察室にして、2期工事で主な居室を改装しました。
また、総事業費を抑えるために、医療用収納や家具等はネットも駆使してご提案して差し上げました。
「以前のイメージを変えて、美しくなった。」と喜んで頂きました。使い勝手も設計時に色々とお聞きできましたので、竣工時にも特に問題はないということでホッとしました。
建物を入ってすぐの受付は、以前は壁で囲まれた閉鎖的な空間でしたが、壁を取り払い新たにカウンターを造作しました。現在はコロナ対策でアクリル板を立てています。
視界が広がったことで、待合や中待合への患者さんへのご案内などとてもスムーズになったと思います。
岩崎医院様は靴を脱いで上がるので、室内の汚れも軽減されます。下足入れは先生と打合せて、上履きと分けて置けたり、傘を下げたりできるものをオリジナルで製作しました。
また待合室と隔てる壁が様々な点で重要な壁だとご説明しまして、かつインテリアのアクセント壁としてヘリンボーン柄のクロスを提案・ご採用頂きました。
受付脇の調剤スペースは、受付とのバランスを考えた位置に間仕切りを設け、ドアで仕切られるようにしました。調剤ユニットは色々な医療機器メーカーの商品を検討し、デスク、中棚、上部吊戸棚(ダウンウォールユニット)を組み込みました。
診察室2はもともとコーナー出窓があり、とても快適に使える場所だと考えていました。
この部屋には作業台が必要だったのですが、既製品のシステムキッチンを利用することを提案し、現場で出窓を一部切り欠いてはめ込むなど大工さんに細かい作業を依頼し、結果的に動作性、収納力、コストの面でよかったと思います。
物療室はリハビリなどにもお使いなので、1期2期工事で半分使用しながらなど工夫して工事しました。不要な吊戸棚は取り払い、照明器具の再配置、カーテンの設置なども行っています。
診療所では掲示物等が多く貼られることも想定されます。少しでも整然となればと思い、雑誌新聞等のラックに一部掲示用クロスを貼った家具を製作しました。
待合室も含め、照明計画もお任せ頂き、美しくラインが出たり、集中配置するなど工夫しています。
また消防設備の改修も行い、消防検査も無事合格頂きました。