【D寺庫裏客殿】

●設計事例の所在地: 
茨城県結城市
●面積(坪): 
108
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

大広間内観−1。客殿の主な機能は檀家の集会場。100人規模の集まりを想定して設計した。中央に引き込み型のパーティションがあって、半分に間仕切ることもできる

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

◾️地域の風景をつくる住まい、古刹の庫裏・客殿新築計画
築数百年におよび老朽化した寺社建築の再生工事です。第一期として住職の住まいである「庫裏」に檀家の方々が集まる「客殿」を併設した施設を新築しました。

内部は、玄関ホールの東側に「庫裏」、西側に「客殿」を設けて、公私を区分しています。
「客殿」は、45畳の大広間と100席規模の配膳可能な厨房、男女のトイレで構成され、「庫裏」は、各10畳の作務室と寺務室を取り込んだ職住近接住宅です。「庫裏」の作務室と寺務室は、ホールとの間の襖を開くことで「客殿」の大広間と繋がり、最大約70畳の集会場にもなります。ここでは檀家の方々の要望もあって、鉄骨構造を採用し、無柱でなるべく大きな空間を実現しました。

古刹の寺社建築が地域景観や地域コミュニティーに果たした役割を考えると、再生の必要を実感させられた計画でした。

その他の画像: 

外観−1。建築のボリュームは、本堂など、他の建物との調和を考えて決めた。結果、大きくなった分、予算と相談しながら材料と部位に優先順位をつけた。建築の威容を示す銅板屋根にはムクリをつけている。下屋はシングル葺き。新設した門柱以外の塀は、リシンの吹付けで仕上げている

外観−2。アプローチを挟んで写真左に庭園、右は車の出入りを考慮して砂利敷きとした

玄関ホール内観−1。梁で支えられた天井面は、乳白色のポリカーボネイト板。採光は屋根に設けたトップライトから取っている

玄関ホール内観−2。建築中央に位置するホールを挟んで写真左側が客殿、右側が庫裏(住職の住宅)となっている

玄関ホール内観−3。夜景。照明は原則、間接照明とした

大広間内観−2。晴れの日の昼間は、自然光だけで十分な明るさを取ることができる。写真左手前にあるのが引き込み型のパーティション

大広間内観−3。客殿の床の間。地域の集会場として講話はもとより、カラオケやイベントに対応できるサイズとなっている

大広間内観−4。客殿の主な機能は檀家の集会場。100人規模の集まりを想定して設計した。

夜景外観

大広間に檀家の方々を収容した様子

設計者

ユーザー DAT/都市環境研究室 野口修 の写真
オフライン
Last seen: 1日 18時間 前
登録日: 2023-04-17 01:34