犬と過ごすローコストセカンドハウス
傾斜地に立つ獣医のファミリーのセカンドハウスです。
木造2階建て、延べ床面積70㎡の狭小住宅です。
「犬を連れて利用する建物を、とにかくローコストで建てたい」がご希望でした。
敷地は高低差が最大2.5mある傾斜地です。
お出かけして帰ってきた犬用のシャンプー・乾燥室が求められました。
複数人が雑魚寝できるスペースが求められました。
また、ロングサーフボードなどマリンレジャー用品を収納するスペースが求められました。
傾斜の処理をローコストで実現するため、RCの基礎高さを最も抑えられる配置計画としました。
鉄筋コンクリートの基礎は、木部材と比較し割高な部材だからです。
ローコストを実現する最大のポイントは、床面積を最小限に抑えること、です。
何かの部材、設備をより安い代替品にする、という方策の省コスト効果は残念ながらあまり大きくないので、それらを束にしなければ望むような数字を得られません。
床面積を小さくする事は、全ての工事にその効果が及ぶので、コスト削減効果が大きいのです。
予算が大変厳しい場合には、効果が大きい省コスト施策、小さい省コスト施策の組み合わせによって、ご希望の予算にすり合わせる調整が重要です。
2階に寝室、それ以外を1階に配置しています。
犬との生活を考慮し、玄関の土間がそのままリビングにつながり、犬用のシャンプー・乾燥室にダイレクトに入ることができる動線計画としました。
リビングの一部がコンクリートの土間になので、暑い時期に犬たちは土間にお腹をつけて体温上昇を防ぐこともできます。
マリンスポーツ用品等の収納は、母屋とは別に同じデザインの簡素な物置小屋をつくりました。
収納物の多くは野外で使用する物品のため、室内の収納室だとアクセスが悪い上、生活スペースを侵害してしまいます。
ロングボードを収納することがあらかじめ決まっていたので、既製品の物置だと適正なものがないため、別棟物置小屋を提案しました。
玄関と直結した土間リビングです。
2階スペースは、ハイサイドライトで採光、換気を確保しています。
別棟の物置小屋は、母屋と同じ外装材を使用しています。
木製サイディングは、安価でエイジングが楽しめる外壁材です。