北鎌倉の家
敷地内にリスが住む草木の豊富な斜面と水路がある北鎌倉の事例です。太陽熱による給湯設備や薪ストーブ、既存の井戸水利用など自然エネルギーを積極的に取り入れました。
敷地探しからお手伝いし、良い不動産屋さんとの繋がりのおかげで住まい手のご希望にピッタリの敷地を購入できました。住まい手ご夫妻は
・自然の豊富な敷地を活かした住まいにしたい
・縁側などの心地よいスペースをうちの中に作ってほしい
・見晴らし台が欲しい
・お風呂はこだわりたい
・自然エネルギーは取り入れたい
といったご希望を持っておられました。また、エアコンの風が好きではないとのことでエアコンは使わずに快適に暮らせる方法を模索したいともおっしゃっておられました。
家の中のどこに居ても、外の緑や空が眺められてお庭とも繋がるそんな空間を提案したいと考えました。そのためのポイントは窓。季節毎に変わる太陽の動きなどを踏まえてどこにどんな大きさの窓を配置するかをこのお家では一番検討したと思います。
また、エアコンの代わりに、輻射熱冷暖房機を採用し、薪ストーブも設置しています。通常のエアコンで空調するお家よりも少し設備費がかかりますので、全体の予算とのバランスを良く考えて、間取り、内装など提案していきました。メインのリビングの窓は国産材で製作が可能なCurationerの窓を採用しました。
木材料は国産無垢材、内装壁は漆喰や土がメインのいつものBois設計室の仕様です。住まい手が心地良くまた、より永く住み継いでいけることを考えて、材料を選択しご提案しています。また、一次エネルギーの削減や環境保護の観点からも、より良い選択肢をご提案しています。
住われてから2年ほど経ちますが、猫を飼われていてエアコン無しでも快適に住んでいらっしゃるとのことです。ただ今、広い敷地の既存の樹木の整備と新しい庭の計画を少しづつ進めています。年を追うごとに住まい手の形へと変化してくであろうこのお家、どのようになって行くのか拝見するのが楽しみです。
道路と反対側から見た建物。間取りはコの字になっていて小さな中庭があります。