川崎マイコンシティのEMC試験所

●設計事例の所在地: 
神奈川県川崎市
●面積(坪): 
571.1
●建物の種類(大分類): 
商業施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

この試験所は夜間でも稼動するため、遠方からの夜の視認性はとても重要でした。
そこで、内部階段の照明によって、内部のロゴマークが日が暮れるにつれて、徐々に浮かび上がる計画としました。看板にネオンを入れたり水銀ランプであからさまに照らし出すやり方よりも、スマートな印象の外観を作り出しています。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

「建物内の複雑な動線計画の整理が難しいので、設計施工のゼネコンより、設計に集中する設計事務所に依頼するのがいいと思いました。また、所長自らが設計に携わるような小さな事務所が良いと考え、現場近隣の設計事務所を探しました。その中で、独立前の設計事務所勤務時代に、大型商業施設や公共建築を担当したことがある白崎泰弘さんならお願いできると思いました。」とのことでした。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

川崎マイコンシティの一角に建つ、第三者認証機関のEMC試験所。EMC試験とは、電気製品が外界の電磁波の影響を受けて機能障害を起こさないか、逆に電磁波を発生して他の電子機器の誤動作を招いたりしないかを試験するものです。
ここには大小5つのEMC試験室(電磁波遮蔽ルーム)を包含しています。電磁波遮蔽ルーム自体は特殊なノウハウを必要とするため専門メーカーが設計施工、私たちはそれ以外の部分と建物全体の設計・監理を行いました。
5つのEMC試験室は、複数のメーカーが同時利用します。また、異なる試験室への移動も頻繁に行われます。開発中の電気製品を扱うため、試験体が競合メーカーの目に触れることなく、様々な試験を行えるような動線計画が求められました。複雑な内部のプランを、庇の水平線と階段室の垂直線で大らかに演出したシンプルな外観に納めています。

その他の画像: 

この建物は、ローコストでありながらすっきりした外観を目指していて、演技の背景として向いているのでしょうか、何度かテレビドラマのロケに使ってもらっています。

エントランス

エントランス内部

CIカラーでコーディネイトしたエントランスロビー。

ガラス張りの階段室。夜景の目印となるところです。

夜になると浮かび上がるロゴマーク

設計者

ユーザー (有)シーズ・アーキスタディオ 白崎泰弘 の写真
オフライン
Last seen: 1週 1日 前
登録日: 2012-07-24 10:12