nana's green tea 志木店
●設計事例の所在地:
埼玉
●面積(坪):
22坪
●建物の種類(大分類):
商業施設
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
カフェ インテリア
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
現代の茶室
株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
09年10月現在で27店舗を展開する”和カフェ”である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば”日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店”を
つくりたいという思いの表れである。
今回の立地は、志木駅構内にある商業施設(ショッピングモール)の1区画であり、
改札の目の前の店舗である為、通勤客をターゲットとした店舗設計が求められた。
nana's green tea志木店では、茶室そのものの歴史に焦点を当てて設計した。
元来、日本建築は壁の文化ではなく、柱と床と天井の文化である。
そのなかで、茶室は壁の建築であり、柱と床と天井の空間であるそれまでの空間に対して、
自分の中の無限な広がりを極小空間にて逆説的に表現した。
「壁」の文化に馴染みのなかった日本人は極小空間のなかに無限の宇宙を感じ、魂の再生を計った。
しかし、現代の日本人は壁の文化を吸収し、無限の広がりを「壁」から感じ取ることが難しくなっている。
そこで、それぞれの椅子ごとに壁を設計し、その壁から余分な部分を削り取り、
残った必要な部分が見えない壁に囲まれた茶室となる様に設計した。
敷居一本から、空間の結界を感じ取ることが出来る日本人特有の感性を利用した、
見えない結界が連続する空間である。
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