らっぱの家
浅草の商業地に、将来的に二世帯住宅になることを想定して建てた3階建住宅です。
間口4mの旗竿敷地に、奥行き20m余りのチューブを、アプローチ兼駐車スペースの上に浮かべました。
隅田川の花火を楽しめるよう、屋上へ出たい。その際、みんなで集まれるような場所が欲しい。
奥さまがピアノ教室を開けるようにしたい。
将来、両親と同居できるプランにしたい。当面はご近所にいらっしゃるお母さまが、通いでお茶教室を開けるように茶室が欲しい。
仕事で使う車を含め3台分の駐車スペースが必要だったので、居住空間を空中へ浮かべることを提案しました。
間口が狭い分、天井を高くして、細長い敷地の特徴をそのまま空間化し、開口部を妻面にとって、どこまでも視線が隔てられない、広々とした空間を目指しました。
使用する素材や施工方法の合理化によりローコスト化にも取り組んでいます。
間口が狭いため、20mにも及ぶ壁を利用し、その厚みのなかで作れる壁面収納を用意し、家具を置かなくても生活できるよう工夫しました。
いろいろな空間があるので、時々居場所を変えたりして楽しく住んでいる。
「ベニヤ」の床は耐久性があって問題ない。
金属板の屋根は、雨の音を心配したが、これも問題はなかった。
ほかにはないような思い切った設計で、飽きのこない面白く楽しい家になった。
夕景。
店舗と間違える方も多いとか。
開口部は大きいものの、バルコニーの作り方を工夫したので、通りから内部の生活が直接見えることはありません。
宙に浮かぶ家。
車3台分の駐車スペースを確保するため、鉄骨構造を採用して建物を空中に浮かべました。
玄関から階段越しにピアノルームを見る。
ガラス張りのピアノルームにはグランドピアノが置かれ、ピアノ教室が開かれています。
壁面にはオーディオや楽譜、CDなどの収納を用意しました。
ピアノ室横の茶室。
将来のご両親のスペースになる落ち着いた空間です。
2階メインリビング。
天井高さは最高で5m余り、巾2.7m余り、奥行き20m余りのワンルームに、キッチンを挟んでメインリビングとセカンドリビングを配置しました。
視線は窓を通して4車線の道路を挟んで反対側のビルまで届きます。
視線がのびのびと通ることで、広々感じられる家を目指しました。
現在はご主人の書斎として使われているセカンドリビング。
壁の厚みを利用した収納が、とても便利です。
3階の子供室前からセカンドリビングを見下ろす。
黒いプライベートスペースは白いメインスペースの隣に配置しました。
2階メインベッドルーム。子供室の下にあります。
天井高さをほどほどに押え、シナ合板を染色した内装で落ち着いた寝室にしました。
壁面にはドレッサーと収納があります。