青戸の家
南側外観。金属板と塗装の水平ラインが特長で、アプローチ兼駐車場部分は柱もなく大きく跳ね出し、お隣の緑の斜面と一体になっています。
下町のおおらかに流れる川の隣の立地です。敷地に平行して緑化護岸、車道、植栽帯、歩道、中川が高さを変えながらストライプ状に並んでいます。これらと内部の様々な居場所からの視点を効果的に結びつけるために、水平軒下空間や水平パノラマ開口を設けました。(軒下アプローチから緑化護岸、寝室から空、子供リビングから植栽帯、リビングから植栽帯と空、ダイニングから中川、屋上から空と4ケ所の花火大会、スカイツリー等々) この水平パノラマラインをなぞりめくり上がったような庇は防汚機能だけでなく通気口も兼ねており各層でベンチレーサーになっています。上記性能に加え省エネ等級4も満たした高性能の外郭を形成しています。
内部は階や床面積未算入のスペースを取り込み、厚さ60㎜の板がいろんな居場所をつくりつつ、テーブルや腰掛、ステージや飾り棚、滑り台やシアター客席、勉強机や収納、ソファと様々な用途を含みながら、ほの暗い脚元の空間から遮るものが何もない明るい屋上へと途切れることなく連続しています。
東側外観。水平窓の高さが徐々に大きくなっているのが分かります。
玄関。右の扉は床下納戸の入口。縦方向の抜けが感じられる空間です。
子供リビングと子供エリア。階段が机になったり、腰掛けになったり多機能の仕掛けになっています。星水平窓からは通りを挟んだ向かいの植栽帯が見えます。
子供エリアからリビングを望む。階段の段板は抜けているため気配がつながります。滑り台でも上下がつながります。
リビングから上にダイニングキッチン、下に子供エリアを望む。階段の段板がここでも机や腰掛、ソファ台、飾棚にもなっています。
ダイニングキッチンから水平窓を通してお隣の河を望む。護岸が少し高いのですが、ここからは食事をしながらパノラマで眺められます。
ダイニングから上に屋上、下にリビングを望む。リビングをつなぐ大階段は正面の壁にプロジェクターで投影した時のホームシアターの客席になります。
屋上テラスから河を望む。ここは360°の視界が開け、花火やスカイツリー、東京タワーに空気の澄んだ日は富士山まで望むことができます。