アビタ戸祭(4戸の連続住宅)
北東からの外観 人工地盤を挟んで1階と2階は全く違った内部空間となっている。
もともと1軒の平屋の住宅が建っていた300坪の敷地に、4軒の戸建て住宅を建てる建替えプロジェクト。
普通そのようなミニ開発では、それぞれの敷地境界を明確にするためそれぞれフェンスなどで仕切ってしまいますが、この敷地には数多くの屋敷林などそれまでの家が作ってきたの土地の記憶が色濃く残っており、その豊かな住環境を新たな4軒の住宅が共有できる計画になるように考えました。
最終的には、人工地盤により4軒の住宅をつなげてそれぞれのテリトリーに行き来ができようにし、そのことによりお互いが共用できるスペース「コモンスペース」をあらかじめ設定するといった、新しい戸建て住宅のあり方を提案することになりました。
それぞれの住宅においても、人工地盤の上下で全く違った内部環境(1階は大屋根の下の高断熱空間、2階はガラス張りの外部と積極的につながる空間)として、季節に応じてこの敷地がもたらす環境をそれぞれに満喫できる住宅を目指しました。
この土地の記憶を受け継ぐ様々な計画を盛込むこと試行錯誤により、1・2階のいろいろな場所でいろいろな風景を臨むことができる新しい4軒の連続住宅ができたと思っています。
計画最終時の模型写真。4軒の住宅の全体計画がお分かりいただけると思う。
隣から隣へ、人工地盤のウッドデッキがつながっていく。
2階上部のつながり。
東側外観 木の縦格子によりコモンスペース(1階庭)が仕切られている。
北側に連なる人工地盤下の駐車スペース。 各戸3台が駐車可能。
2階はガラスの外壁となっていて、デッキスペースと内部空間を連続させている。
2階内部空間から中庭を臨む。
2階内部空間。キッチンとトイレの箱でガラスの空間が二つに区切られる。
ガラス面には裏地付のカーテンにより、かなりの断熱効果が得られる。