mat house (群馬県太田市)
屋根全面を芝生にした4人家族のための住まいです。
この家は、便利すぎる世の中に疑問を抱いていたり、ソトとの関わりを大切にしたいというクライアントの考え方に沿って生まれました。屋根は天然素材であり断熱性能が高い緑化屋根。南側に張り出した13本の斜めの梁は、夏場はグリーンカーテンとなり大地と芝屋根を繋ぎます。ニワから屋根までをグリーンが覆い、近年記録的猛暑が続くこの地でも涼を感じながら生活することができます。
道路に面した大きな開口部は、道行く人と挨拶を交わしたり地域とのコミュニケーション機能を持っています。大震災でも問題視されたように地域との繋がりが薄れている昨今、このようにソトに開くことも今後重要な要素の一つであると思います。
初めての土地なので周辺地域の人たちとコミュニケーションをとりたい。芝屋根と薪ストーブを取り入れたい。
きどらないラフなデザインや構造体が見えるデザインの安心感。
閑静な住宅街の一角に建つ4人家族のためのコンパクトな住まいです。
クライアントのライフスタイルがあまりにも個性的なので、それに負けないくらいに力強く大地に根付く家を考えました。
屋根は芝生、均等に並んだ梁はグリーンカーテンになります。それらは住み手と共に成長しながら、大地と住まいが一体になります。内部は土間のようなワンルーム。それぞれの個室は必要最小限にして、家族の居場所を最大限に確保しています。
家の中心には薪ストーブが置かれ、芝屋根と共にスローライフを楽しみます。
自然環境を考えながら、地域との関わりと家庭内コミュニティを大切にした住まいです。
真夏の屋外から家の中に入るとホッとします。冬場は天然エネルギーの薪ストーブが大活躍しています。薪は自分で調達してくるのでコストはかかりません。薪探しも楽しいものです。今では屋根の芝生も庭のように楽しんでいます。
ワンルームのリビング。家の中心には薪ストーブが据えられ皆自然とここに集まります。黒い壁は黒板で、子供たちがお絵描きしたり、家族がメモ書きしたり。また空間をキリッと引き締めています。
リビングの一角にあるワークスペース。大人も子供も自由に使える場所です。子供たちは部屋に籠らずにここで勉強しています。
庭に面した大きな開口部。全開にするとソトとウチが一体になり空間はより一層豊かになります。道行く人たちと挨拶を交わしたりソトとのコミュニケーション機能も併せ持っています。
緑化屋根は庭としても存在しています。のんびりお弁当を食べたり、ごろっと昼寝をしたり。まるで土手にでもいるかのような気持ちいい場所です。