アビタ鶴川
南側から見た外観 庭を挟んだコの字型の平面計画となっている
当面はシェアハウスとして運用して、いずれは2軒のテラスハウスに変更できるようにしたいという要望があり、そのように変更ができる設計となっていること。この敷地(南側には道路を挟んで川がある)の特性を生かした設計となることなど。
庭がこの建物の中心として活用されるよう、建物をコの字型の平面計画としたことで、「建物全体を楽しく使ってもらえそう」と言っていただけたことでしょうか・・
各個室のプライバシーを保ちつつ、庭を含めてた共用スペースが、それぞれ皆さんの様々な<居場所>となるように考えました。例えばそれは、個室に行くための廊下を単に<廊下>とするのではなく、庭に面してお茶を飲んだり、ちょっとした作業スペースにも使えるような<縁側>のような場所にするといったことでした。
また、エントランスに全員の靴を収納する大きな下足入れを設けることは、エントランスの計画上、また、それぞれの住まい方にとっても適したことではないと思い、各個室までは土足のまま行けるような床の仕様としました。特に1階共用部の床と庭の敷石に大谷石(柔らかい天然石)を用いて、内外一体に連続して使える(共用部が外に広がる)ようにしました。
川に開けた南側の庭には、住人それぞれが植物や作物が育てられるような畑を設けることが当初から計画されており、加えて、大谷石製のピザ窯も庭に設置することになり、シェアハウスの住まい方を選んだ方には、お互い適度にコミュニケートしながら、それぞれ独自の生活を楽しんでもらえる建物になったと思っております。
「テラスー庭につながる、1階のダイニング・キッチンが明るくて広々と使える」「1階ダイニングの吹抜けになっっているので、2階の共用部から1階の様子がうかがえるのが楽しい」「大谷石の床の見た目と感触がよい」といった感想を言っていただきました。
庭ーテラスーダイニングとつながる内外一体の空間(夕景)
2階から見下ろした庭
1階ダイニングからテラスー庭を見る
1階個室前の共用部<縁> 全面ガラスとなっていることから、テラスー庭に視界がつながる
2階個室前の共用部<縁> 庭から先の川へと視界が広がる
個室の例 天井が高く上部(窓上)に収納スペースも設けている
各戸室内に靴脱ぎ部が設けられている 左側に下足入れがある
1階共用ダイニングの吹抜け空間
1階共用ダイニングの吹抜け空間(夕景)