土壁の家-N邸

●設計事例の所在地: 
福山市
●面積(坪): 
116.05㎡ (35.1坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

木造伝統構法+土壁(大壁造り)の家です。
木材はすべて地元の無垢材(杉・桧・広葉杉)を使用し、サッシはすべて地元木材による特注製+ペアガラスです。
100%自然素材で中機密高断熱住宅です。(高気密には弊害が伴います。)
写真は土間吹抜とブリッジ。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

建築をよく理解するクライアントで、アアルトやカーンのような住宅をご希望されていました。工法や素材へのこだわりがある一方で、コストや部屋数がうまく折り合うかどうか、という点が希望であり悩みでした。私自身がクライアントの高度な希望に応えられるかどうか、という不安もありましたが、目指しているものが両者一致しているという共有感覚に支えられ、よい結果を生むことができました。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

細かい打合せを重ねていくうちに、徐々に信頼していただいたようです。
「面割りになるからそれはよくない。」とアドバイスしたことに、「ピンと感じた。」と言われました。
最初は愛想がなくて人の話に耳を傾けないという印象を持たれたようですが、数を重ねるうちに「意外に真剣に考えてくれていた。」と思っていただいたようです。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

土壁の良さを知っていただくために実例を体験していただきましたが、それが一つの契機になっていたかもしれません。デザイン的にも居住性の面でも優れているということが理解され、方向性が固まったという感じでした。コスト面でかなり格闘しましたが、うまく射程距離範囲内に納まり、大変満足されています。
面積は小さくても広く使えるよう工夫しています。小さな子供たちがいつも駆け回っています。平面的にも立体的にも回遊性があるところが、子供たちの好奇心をかきたてているのかもしれません。

依頼者の声: 

住んでいて気持ちがいい。どこか普通の家と空気が違う。子供たちが楽しそう。とても満足している。たくさんの人が褒めてくれて嬉しい。まったく知らない人がいきなり来て、「誰が建てたのですか?」などと聞いてくる。

その他の画像: 

建物はL字型の平面の東面のファサード。

玄関土間。アウトドア派のご主人の作業場にもなる。

LDK。奥には、大工さんと建具屋さんで作った特注アイランドキッチンが見える。
床と家具は地元の杉(無垢)材使用。
照明器具はすべて裸電球です。これ以上ないローコスト設計です。

道路側の外観。

満月の夜

2階の部屋は自由に間仕切りができるようになっています。

黒い額縁が門です。石垣は、もともと敷地に転がっていた石を積み上げたものです。
周囲には後で柳や芝桜、パンパースなどを植えます。

設計者

ユーザー 建築・都市設計インタースタディオ 笹木篤 の写真
オフライン
Last seen: 2ヶ月 1週 前
登録日: 2012-07-24 10:26