春日原のアパートメント(urban theories)
集合住宅のアイコン(連続したバルコニーと隔て板)を無くした外観。インナーバルコニーとし、手摺の水平ラインを消去。少しずつ横幅を変えた開口が揺らぎを演出。
施主からは他とは違う、所有感を満足させる賃貸集合住宅を求めらました。言うまでもなく利益を上げるのが重要ですが、それを優先させるだけでは無く、長く大事に住んで貰えるような構成を施主と共に模索していきました。
他社との競合でしたが、デザイン性、独自性を評価して頂きました。契約の時に「普通のものを造ったら承知しないよ!」と気合いを入れて頂きました。(笑い)
他の共同住宅との差別化のために、デザイン、住戸配置、共有空間の演出、住戸内部の空間構成を注意深く決めていきました。
結果として、高層にするのではなく6階に押さえ、ライトウェルを随所に設け、全てメゾネットタイプとしました。
「おかげさまで満室です。エントランスのデザインもヨーロッパのホテルのようで気に入っています。」とのことで喜んで頂いています。現在、別の敷地に第2弾を模索しています。
平面構成は5つのシャフトを敷地の外周部に、2つのシャフトを中央部分に配置、廊下はその間に回廊として配置。採光と通風は各シャフト間にライトウェルを設け、そこを介して行っている。廊下を歩けば路地空間の趣である。この構成は東西南北敷地いっぱいの建物の配置となり、結果として高さを抑える事が出来た。
各住戸は全てメゾネットとしている。住戸間のライトウェルと相まって戸建てのような構成である。共用廊下は2階と4階のみで他の階は住戸に取り込んでいる。ワンフロアに10戸の構成だが全て間取りは異なっている。
集合住宅のアイコンを無くした外観。少しずつ横幅を変えた開口が揺らぎを演出。右側にシャフト間のライトウェル。1階駐車場にはシャッターを設置。
エントランス夕景。ホールのシックな空間がほのかに浮かび上がります。
エントランスホール。間接照明、大判のタイル、天然木の天井によりシックな空間を目指しました。郵便受けはオブジェとして構成し、背面には出前の丼置き場を設けました。
「住戸408、2階部分」リビングからロフト、インナーバルコニーを見る。左手はダイニングキッチン。右側の壁の外はライトウェル。床は無垢フローリング。
「住戸407、1階部分」個室、玄関ホールを見る。1LDKの住戸なので、螺旋階段、コンクリート打ち放しの天井等モダンな空間にしました。
「住戸407、2階部分」リビング、キッチンとロフトを見る。ステンレスのキッチンがアクセントです。
「住戸406、2階部分」リビングからロフト、キッチンを見る。ハイサイドライトからの明かりで明るい空間。右の家具は手摺と併用のAVボードを設置。