I-APARTMENT
●設計事例の所在地:
熊本市
●面積(坪):
488
●建物の種類(大分類):
住宅関連
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
中庭からの眺め
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
地方都市の集合住宅において、従来とは異なる新しいコミュニティを創出することは可能なのか? 経済合理性抜きでは成立し難い民間資本による集合住宅の計画に対し、この困難とも思えるテーマに取り組み、ひとまずその舞台となる器は完成した。
実現化の為の計画概念はいたってシンプルであった。各世帯のプライバシーや生活の快適性は十分に確保しつつも、スタイルや気分、更には家族の成長に応じて自由にソトを感じ、つながることのできる空間やしつらえを豊富に用意すること。
I-apartmentにおけるすべてのデザインは、その実現へ向けて収斂されていった。結果としてこの試みは、大手資本の行う画一的な利潤追求型のマンション建設計画に比して、建設コストやスケジュール、はたまた不動産会社の営業面においても合理性を欠く特殊解的なものとなった。特に熊本のような保守的な地方都市でこうした試みはハイリスクであると判断され、避けられてしまう傾向にあると思われる。チャレンジに対する建築主の理解、プロデューサー・建設会社・不動産会社・設計者の協働がなければ実現できなかったと思っている。そして現在の入居状況を見る限り、我々の想いは伝わったのではないだろうかと強く感じている。
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